年のせいでしょうか? 改名した新しい名前って慣れるのに時間がかかったりしませんか?
コーカサス3国の1つ「ジョージア」は2008年頃から、国家名称を「グルジア(ロシア語名)」から「ジョージア(英語名)」に変更されるようになりました。
缶コーヒーかアメリカの州名と間違えられそうな名前にわざわざ改名したのは、対ロシアとの関係が影響してるという話しですが、最初はどうも慣れませんでした。といいますか「グルジアのほうがかっこいいのに」と思っていました。
「怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (黒川伊保子著)」という本がありましたが、ガ行には、「強そうな」「頑固そうな」ときに「古めかしい」イメージがあります(よね?)。
「ガ行」で始まるせいか、グルジアという国名には、ソ連時代のミステリアスな要素と、音感からくるどこか「よそものを寄せ付けないような」イメージを勝手にいだいていて、「グルジア軍用道路」という道路の存在がなにやら物騒で、さらに、その神秘性というか近寄りがたい雰囲気を感じていました。逆に、それゆえに惹かれる部分も多分にありました。(ジョージアはスターリンの出身地でもあります)
それがいつのまにか、糖分控えめの口当たりのよさそうな国名になったものですから、違和感がぬぐえ切れなかったのです。
でも、実際、訪れてみると自然豊かなおおらかなキリスト教国、ヨーグルトやワインのおいしい東欧(区分として正しくないかもしれませんが)の一国で、老若男女だれしもが楽しんでいただける国だとわかりました。さよならグルジア。これからはジョージアで。
※グルジア軍用道路はコーカサス山脈を南北に貫いてロシア領北オセチアからジョージアの首都トビリシまで延びる幹線道。かつて帝政ロシアがコーカサスを保護領化する過程で道路を拡張したためその名があるが、古くからあった南北交易の道で今も、ロシア、ジョージア、アルメニアを結ぶ貿易の道であり、現在はコーカサスの山歩きや山の上の教会を目指して外国人ツーリストも訪れる安全なルートになっている。