正倉院展にいってきました

会場入口でもらった展示会用の新聞。一面に紺玉帯残欠の紹介もありました!

先日、奈良で開催された正倉院展に行ってきました。日本古来の宝物はもちろん、中国唐代の品や、シルクロード地域などの異国文化を感じられる品々も目を引きました。
中でも印象に残っているのは、鉱石ラピスラズリで飾られた革の帯「紺玉帯残欠(玉飾りの革の帯)」です。今と変わらないような作りのベルトでラピスラズリが惜しげも無く施され、皇族など高貴な人が装着していたようです。ラピスラズリはアフガニスタン原産で、シルクロードでは貴石として珍重された重要な交易品の一つですが、日本にも伝わり、和名で「瑠璃」とも呼ばれます。
私がこのベルトに惹かれたのは、青色の美しさももちろん、以前訪れたのキジル千仏洞(中国新疆ウイグル自治区クチャ)の壁画が印象に残っていたからです。展示されていたベルトは時代を経て深みがかかったような色となっていましたが(会場が暗いせいもあったのでしょうか)、壁画ラピスラズリの顔料はとても綺麗な群青色だったことを思い出しました。
古都奈良でシルクロードを感じた展覧会でした。

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