第229回 チャムバ ~風邪薬~
伝統薬 珍しく風邪をひいた。これは貴重な機会とばかりに薬房で取り扱っている風邪薬を試そうと思い立った。その薬とは「橋本七度煎(ひちどせん)」。愛知県の知多半島に伝わる名薬である。七度煎はその名のとおり七回も煎じて服用す […]
伝統薬 珍しく風邪をひいた。これは貴重な機会とばかりに薬房で取り扱っている風邪薬を試そうと思い立った。その薬とは「橋本七度煎(ひちどせん)」。愛知県の知多半島に伝わる名薬である。七度煎はその名のとおり七回も煎じて服用す […]
1974年に完成した当時のメンツィカン校舎 ナムゲル・ツェリン先生の授業が僕は好きだった。一語、一語、確かめるようにゆっくりと語ってくれるので、外国人の僕にはとても聞き取りやすかったことが一つ目の理由。もう一つ、1 […]
タイガの子どもはトナカイの背中で育つ ツァータンではなく、タイギン フン モンゴルの北端、ロシア連邦トゥバ共和国と国境を接するタイガ(針葉樹林帯)にツァータンと呼ばれる人々は暮らしている。ツァータンという名前はモンゴル […]
11月も半ばを過ぎ、いよいよ年末の実感も湧いてきましたね… 気持ちの良い新年を迎えるために、「今年こそは、これを準備して…あれを掃除して…」と何かやろうと考えていても、計画して且つ実行しようとしたときには、あっという間に […]
春の草原。新しい命の誕生に牧畜民は休む間もないが、新たな命との出会いはわくわくするものだ 厳しい冬を乗り越えて… モンゴル国の西部に位置する地域、バヤン・ウルギー。天に向かって高々とそびえ立つ白く美しき山々に周囲をかこ […]
チャイの屋台 インド人同士の大乱闘に遭遇したことがある。遠巻きの群衆のなかにチベット人を見つけると「なにが原因ですか」と尋ねた。すると意外な答えが返ってきた。「チャイの砂糖の量が少ないとかで、チャイ屋の店主と客が喧嘩にな […]
2015年4月25日のネパール大地震、その後の余震で、レンガ造りの古い建物や長い歴史を持つ寺院や仏塔などが崩れ、カトマンズ盆地や近郊の村々の一部で家屋が全壊・半壊するなど甚大な被害が出たネパール。地震により家屋を奪われた […]
薪木から出た新芽 ハリエンジュの木々が生い茂る雑木林を駐車場にすべく、チェンソーで立ち向かった。伐って倒して、枝打ちして、丸太を短く伐って、運んでと、振り返ってみれば昨ヶ冬と昨冬のほとんどを費やしてしまったが、「大草原 […]
店内 杉はとっても柔らかくてとっても刻みやすい。作業中にうっかり金槌を床に落とすと、その形のまま凹んでしまうほどだ。その柔らかさのおかげで子どもが転んだときに頭を打っても安心である。伐りたての杉で建てられた店舗には杉の香 […]
「森のくすり塾」建設予定地に残されていた古い小屋を解体すると、50年以上も前の古い柱がたくさん残された。さっそく短く切って薪にしようとする僕を制するように、大工の新保さんが「クリの柱だけはあとで役に立つから残しておくよ […]
青いクルミ 「森のくすり塾」の店舗の大窓からは女神山、独鈷山を主役に雄大な景色が広がる。その景色の手前、小さな沢の土手にクルミ(胡桃)の大木が藤蔓(ふじづる)に絡まれて苦しそうにしていた。なにしろ約40年近くも手つかずの […]
虎のように勇気をもって 八世紀に編纂された『四部医典』にはユニークな喩え(チベット語でぺー)がたびたび登場し、暗誦に苦しむチベット医学生を楽しませてくれた。今回はそのなかでも心に残った喩えを紹介したい。