第104回●レテ ~幻のシャンシュン王国~
レテ 和名 イボツツラフジ撮影 メンツィカン薬用植物園 7世紀に仏教が伝わる以前からチベット民族に根差したといわれているボン教。日本の神道や修験道に喩えられることが多く、それらの趨勢と同じように今では仏教の影に隠れて宗教 […]
レテ 和名 イボツツラフジ撮影 メンツィカン薬用植物園 7世紀に仏教が伝わる以前からチベット民族に根差したといわれているボン教。日本の神道や修験道に喩えられることが多く、それらの趨勢と同じように今では仏教の影に隠れて宗教 […]
ラベンダー 1993年夏、青春18キップ(注1)で北海道を旅行していたときのこと。旭川から南に下っていく鈍行列車は「北の国から」のBGMが流れてきそうな広大な風景の中を進んでいた。列車の中には数えるほどだけの乗客しかいな […]
ツァ・アトン 「家栽の人」という漫画を御存知だろうか。家庭裁判所の桑田判事が草花を通して、悩める人々を柔らかく、さりげなく癒し、揉め事を収めていくという全15巻、約140話のヒューマンドラマ。各話の題名は「ヒトリシズカ」 […]
ヤマブキ 室町時代、太田道灌にまつわるこんな話を御存知だろうか。道中、雨が降り出したとき、道潅は蓑がないか村の女性に尋ねた。すると女性は黙って山吹の花がついた枝を差し出して去っていった。道灌には、その意味がわからず「花を […]
デビルス・クラブ 2005年1月、本連載の第1回『ツェルゴン』を執筆するにあたり、僕は大好きな星野道夫さんの『旅をする木』と『ノーザンライツ』を繰り返し読んだ。アラスカの大地や風景が活き活きと眼前に浮かび上がり、アラスカ […]
アムドの草原を散策する 1980年、僕が小学校2、3年生のころ。高岡市の大会で優勝するほど強い地元の少年野球団は僕にとって憧れの存在だった。大会が近づく7月。練習が終わる夕方の6時頃になると、近所のM商店でコカコーラを買 […]
小諸の街には喫茶店、それも純喫茶を多く見かけることができる。最近、そんな喫茶店が僕のお気に入りの場所になっている。 店の入り口に鉄道の信号機が置かれた「喫茶・山小屋」は、小諸に引っ越してきた2年前からずっと気にかかってい […]
市場でエマダツィを食べる唐辛子売り ブータンでは日本には見られない薬草文化に触れることができる。たとえばヤドリギをお茶にして飲む習慣がある。ヤドリギはケヤキなどの高木に寄生し、ポンポンのように丸く生育する植物。夏は寄生主 […]
活気あふれる野菜市場 2006年7月、メンツィカン4年生に在学中の僕のもとに1通の手紙が届いた。ブータン厚生省からだ。心当たりは全くない。中を開けると第1回国際伝統医学会議における講演依頼が入っていた。しかも会議のスタッ […]
研修医の仲間と記念写真 世界一深い湖、バイカル湖の東側にブリヤート共和国がある。ここではロシア領でありながらモンゴル系ブリヤート人が住み、そしてモンゴル同様に古くは18世紀からチベット仏教が信仰されていた。つまりロシア、 […]
冬虫夏草を探す 「1999年8月のヒマラヤ薬草実習中でのことなんだけどさ、女生徒が崖から転落して意識不明になったんだって。それで、たまたま近くにいた男子生徒が彼女を背負って下山し病院まで運びこんだんだ。彼女は幸いにして一 […]
東北大学薬学部の実験室。隣で実験しているのは同級生のM君 震災後、画面に映し出される光景をなんど見ても、あまりにも凄惨すぎて、それが学生時代を過ごした仙台近郊の映像だとは実感が湧いてこなかった。卒業してから20年近い時が […]