南米最果ての地パタゴニア。いったいどこ?と思われる方も多いと思いますが、チリとアルゼンチン南部の広大な一帯を指す総称です。一言で「パタゴニア」といっても、南米大陸を南北に走るアンデス山脈を境に、チリ側、アルゼンチン側とに分かれており、チリ側はフィヨルドが複雑に入り組んだ山と湖の変化に富んだ地形で、緑豊かな絵はがきのような景色が続きます。一方、アルゼンチン側は乾燥した不毛の大地で、荒涼とした景色が果てしなく続きます。山あり、湖あり、牧場あり、氷河あり、街あり、と見所も様々です。肌を刺すような強風が吹き、荒々しい姿の山々、不毛の地を感じさせる荒涼とした大地パタゴニア。手付かずの自然が残っており、地球の鼓動を感じるような場所なのです。
● パタゴニアの気候と服装のポイント
面積にして日本の3倍ほど(約110万平方㎞)のパタゴニア一帯。「この季節だからこの格好で」とは一概にはいえません。
上段:月平均気温(℃) 下段:月平均降水量(mm)
※スマートフォンでは左右にスクロールしてご覧ください。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
カラファテ | 12.1 10 |
13.3 3 |
10.3 7 |
6.1 2 |
3.5 4 |
1.7 11 |
-0.4 25 |
3 28 |
5.9 14 |
7.7 12 |
11.1 5 |
12.7 8 |
ウスアイア | 9.7 45.7 |
9.5 43.5 |
8 51.2 |
6 54.2 |
3.8 43.2 |
1.7 56.6 |
2.4 59.4 |
2.9 40 |
4.2 44.5 |
6.3 34.2 |
7.7 37.8 |
8.8 41.2 |
プンタアレーナス | 10.8 41 |
10.4 31.2 |
8.4 41.3 |
6.2 45.8 |
3.7 43.9 |
1.5 28.8 |
1.3 30.3 |
2.3 32.4 |
4.2 29.4 |
6.4 30.2 |
8.4 28.1 |
10 32.3 |
ブエノスアイレス | 24.8 144.7 |
23.4 120.5 |
21.8 144.2 |
17.8 136 |
14.6 93.8 |
11.8 60.8 |
11 59.9 |
12.9 76.2 |
14.6 71.6 |
17.7 127.1 |
20.5 127.4 |
23.2 110.6 |
サンチャゴ | 20.4 0.7 |
19.5 1.2 |
17.5 3.6 |
13.9 7.4 |
10.5 47.1 |
8.3 81.4 |
7.5 60.4 |
8.9 34.1 |
11.1 17.4 |
14.1 6.5 |
16.8 5.2 |
19.3 1.3 |
東京 | 5.2 52.3 |
5.7 56.1 |
8.7 117.5 |
13.9 124.5 |
18.2 137.8 |
21.4 167.7 |
25 153.5 |
26.4 168.2 |
22.8 209.9 |
17.5 197.8 |
12.1 92.5 |
7.6 51 |
[ 9月~11月頃 <春> ]
現地では春にあたります。本格的な観光シーズン前となりますが、パイネ国立公園では花々が咲きはじめ、新緑の中のハイキングなども楽しめます。またアルゼンチンのパタゴニア観光のハイライトともいえるペリトモレノ氷河や、流氷クルーズ、鋭い剣のように聳えるフィッツロイ山の展望を望むハイキング(トレッキング)、ウシュアイアからクルーズでペンギンやアザラシなどを見に行くビーグル水道(海峡)観光など一般的な観光は可能です。
[ 12月~3月中旬頃 <夏> ]
現地では夏。世界各国から訪れるツーリストで賑わう活気溢れるベストシーズンです。パタゴニア全土での観光が可能です。大地の木々、そして町の街路樹も短い春を謳歌するように緑に茂ります。青い空と、緑の木々、そして青々と光を放つ氷河や流氷など、自然が織り成す色彩のコントラストが美しい季節です。日照時間も長く、夜の8時ごろにようやく日が沈む感じです。夕食の時間も遅く20時、21時頃からが一般的。レストランも遅くまでOPENしています。
一年で一番過ごしやすく、日中は日差しがあればポカポカ陽気で過ごせます。ただ、南米最南端の町ウスアイアでも、1月の平均気温は9.7度前後です。風が吹けば一気に体感温度も下がります。夏といっても厚手の上着やフリース、ダウンジャケットなどはご用意ください。またサングラスや日焼け止め、乾燥対策の保湿クリームなどもあると安心です。
[ 3月下旬~5月頃 <秋> ]
賑わった夏が終わり、寒さが進む秋。観光客もひと段落し、街ものんびりとした雰囲気となります。春と同様一般的な観光は可能です。特に4月中旬~5月中旬は紅葉がきれいな時期です。服装はもちろん冬支度となりますが、日中は日差しがあり、風が強くなければ過ごしやすいです。ただ朝晩や日中でも天候がよくない、風がある場合は芯から冷えますので、ズボンの下にタイツやレッグウォーマーなどもご用意いただくと安心です。
[ 6月~8月頃 <冬> ]
現地は冬。晴れ渡った空が広がることは少なく、寒さと強風でこの時期は観光客も少ないです。ペリトモレノ氷河、流氷クルーズなど一部観光はできますが、パイネ国立公園では山小屋やロッジがシーズンオフで営業をしていない事があります。(※年々温暖化の影響もあってか、以前よりも山小屋のオープンが長くなっているようです。この時期検討される方は、ご相談ください。)肌の露出を極力控えた厳冬期の服装をご用意ください。
● アクティビティごとの装備例
旅の目的によって服装、装備選びも異なります。
トレッキングやハイキングの場合は、防寒着の他に、上下セパレートタイプの雨具や、手袋、両手を空けるためのデイバック、登山用スパッツなど“歩く”ための装備が必要です。下着類も速乾・保温性のあるものが体を冷やさずお勧めです。一方、流氷クルーズや、氷河観光などがメインの場合は、重装備は特に必要ありません。ただ、クルーズ時は船の外で写真を撮ったりしますし、崩れ落ちる氷河を見るために展望台では外で待機することもありますので、風を通さない上着などは必要です。
また、ご出発前には、インターネットなどから訪れる場所の週間予報などを調べていくことをお勧めします。服装は一年を通じて冬支度を基本とし、「重ね着」対応がベストです。寒暖差、乾燥にも注意し、楽しいご旅行を!!
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