(憧れのサハラ砂漠にて!)
多くの方が、数あるスタディ・ボランティアツアーの中で、次の旅先をどこにするか、たくさんのWEBサイトやパンフレットを見比べる方も少なくないでしょう。
そんな、迷ったときの指南書。「モロッコのボランティアツアーって実際の所はどうなの?」と思っていらっしゃる方へ、パンフレットだけでは分からない、ツアーの特徴や雰囲気など、実際に参加されたお客様から聞き取った、10の声をご紹介いたします。
【海外ボランティアの旅・コラボレーションツアー】
終了ツアー モロッコ サハラ砂漠の学校で子どもたちの教育支援を行う活動10日間(外部サイト)
1.メインのボランティア活動! 現地の子どもたちとの交流!
モロッコボランティアツアーの活動地は、サハラ砂漠にある小さな村「ハミリア村」。お金や人的支援が集まりやすい都市部ではなく、本当に支援が必要な地方を活動地にしています。さらに、体力と好奇心が満ち溢れる皆さまには、多少不便なことはあっても、あえて地方を訪問していただきたいと思っています。なぜなら、その国の伝統文化や伝統的な暮らしが色濃く残るのは、都市部よりも地方だからです。
(キラキラした表情で授業を受ける、ハミリア村の子どもたち)
2004年に設立された支援学校「KHAMLIA(ハミリア)」は、モロッコ政府や ヨーロッパ諸国の団体からの支援を受け、子どもたちに小学校で学習しきれなかった分野を補助的に教え、また十分な教育を受けられなかった親世代にも門戸を開き、現在は6~14歳までの村の子どもたち70人を中心に教育支援を行っている施設です。
この支援学校「KHAMLIA(ハミリア)」で、村の子どもたちに補助教育の一環として、日本語や日本の文化を紹介する授業を実施し、また遊びを通して国際交流をするのがこのツアーのメインの目的です。
2012年から実施しているこのツアーの成果もあってか、少しずつ村の子どもたちをはじめ、大人の方たちにも徐々に日本の文化が浸透してきています。以前は世界地図の中から日本の場所さえ分からなかった子どもたちが、今ではこちらが教えなくても割り箸を使える子どもがいるほど!
(授業は教室の中だけじゃない! 屋外で体を使った授業も)
とにかく村自体が素朴で、観光地を巡る旅では、まず体験できない素のモロッコの暮らしに触れられる、というところが大きな魅力です。また、ハミリアの村人たちは、みなさん(とってもシャイですが)人柄もよく、子供も大人も、何事に対しても一生懸命取り組む頑張り屋さんが多いことがヒシヒシと感じられます。そして何よりも、支援学校で交流した子供たちのキラキラと輝く瞳が、この旅で何よりも印象に強く残ります。
(授業の後は、砂漠(校庭?)で自由交流!)
2.やっぱりサハラ砂漠は‘テント泊’が楽しい!
‘憧れのサハラ砂漠で朝陽や夕陽を見たい’、モロッコへ旅する方にとっては大きな目的の一つではないでしょうか。しかし、サハラ砂漠へたどり着くまで、日本からカサブランカまで丸1日、さらにモロッコ国内の移動に2日は要します。憧れの地サハラは、日本から3日間掛けてようやくたどり着ける‘果て’の場所なのです。
(テントサイトで焚き火を囲むひととき)
そんな、遠路はるばる行ったサハラ砂漠で、ぜひ堪能していただきたいのが、サラサラの砂丘や美しい星、朝陽や夕陽などの大自然の風景。活動地の「ハミリア村」や「メルズーガ」では広大なサハラの中でも目の前が砂丘というロケーション。もちろん天候によってはロッジ泊になる場合もありますが、美しい星空や360℃に広がる大砂丘での朝焼けを堪能するには『砂漠でテント泊』が一番です。
ぜひテント泊をして、砂漠での夜空を楽しんでみてください。砂漠では、地平線からほぼ180℃がリアル・プラネタリウムになりますよ!砂漠のド真ん中で見る星空は、それはそれは美しく、きっと一生ものの思い出になることでしょう。
(180℃のリアル・プラネタリウム!)
尚、周囲にホテルやロッジは乱立している環境では、蛍光灯の光害があるため、見える星の数が違います。イメージどおりのサハラ砂漠の静寂と夜の星空を楽しみたい方には、テント泊こそが絶好の環境といえるでしょう。
3.プチ体験どころじゃない、‘本気’のラクダキャラバン
‘砂漠でラクダキャラバン’、これも多くの方にとって、ぜひモロッコで体験してみたいことの一つではないでしょうか。メルズーガ(サハラ砂漠)で宿泊または観光される旅行者は、朝陽か夕陽にあわせて30分程度のラクダ乗り体験をされる方がほとんどですが、モロッコボランティアツアーのテント泊への移動においては、そのようなプチ体験程度のラクダキャラバンではありません。
(影がくっきりと映し出される夕刻のラクダキャラバン)
ロッジにスーツケースなどの大きな荷物を置いたあと、宿泊するキャンプサイトまで片道約1時間半~2時間!大砂丘のド真ん中にあるため、ラクダくんたちの力を借りて、ようやくたどり着ける場所にあります。
(サハラ砂漠で迎える夜明け)
季節にも左右されますが、テントに向かうときは夕陽を眺めながら、ロッジに帰る時は、夜明けと朝陽を拝みながらのキャラバンとなるように極力配慮しています。
(地平線に沈む夕陽)
イメージどおりの‘フォトジェニック’な砂漠の風景に酔いしれるひと時となることでしょう。
4.リアドに泊まればこんなにおもしろい
リアドとは、噴水や中庭を取り囲むように部屋が配置されている邸宅を意味するアラビア語。
(マラケシュのリアドでホッと一息)
暮らしが近代化するにつれ、車も通れない狭い路地ばかりの旧市街に住むモロッコ人たちに、「暮らすには不便」「もっと便利な場所に住みたい」と、なかば見捨てられた多数の古い邸宅。その古い邸宅を、ヨーロッパの人々が価値を見出し、センスよくリノベーション(改装)を施して、新たに宿として生まれ変わったものを最近では「リアド」と呼ぶようになりました。
(居心地の良いリアドの中庭)
リアドの多くが旧市街(メディナ)の中に建てられているので、いわば旧市街にある、ちいさなプチホテルともいえます。新市街に建てられている大型のホテルでは決して味わえない、旧市街での自由散策、朝夕のローカルな空気感、古い伝統建築様式や美しい内装、ミナレットから流れるアザーンの響きなどを楽しめるのがリアド泊ならではの魅力。
(“青の街”で知られる、フォトジェニックなシャウエンの旧市街)
(気軽に立ち寄れる屋台や大道芸人たちが集まり、毎日がお祭りのようなフナ広場の喧騒)
(気軽に外へ散策に行けるのもリアド泊の楽しみ)
設備や快適性という点ではホテルには適わないところも多々ありますが、モロッコならではの個性あふれる滞在を楽しめるのがリアド泊。実際にツアーに参加された方からも、「リアドに宿泊した数日間が、連泊したこともあり、一番くつろげた」とのお声もいただいています。
5.思ったより融通が利く?! 少人数だからできること
モロッコボランティアツアーは、6名~10名以下で実施することがほとんど。少人数催行だからこそ参加者同士の関係性も強くなり、その結果チームの団結力が高まります。また、可能な範囲(原則ツアーの行程に支障をきたさないもの)でお客様のご希望を叶えられるように努力いたします。
「今度は子どもたちにこんなことを教えたい!」「食事の前にひとまずプールに飛び込んで涼みたい!」「質のいいバブーシュが買いたい!」「アルガンオイルやバラ水はどこかで買えますか?」「砂漠のピザが食べることできますか?」「ハンマム体験してみたいんですが・・・」「雪を抱いたアトラス山脈の写真が撮りたい!」などなど。まずは、遠慮なくご希望をお聞かせください。できる限りうまく調整するようにいたします。
(サハラ砂漠でピラミッドがしたい!)
ツアー前半のボランティア活動期間は、授業の準備などでなかなか時間が取れない場合が多いですが、活動終了後の後半は思いっきりモロッコを満喫してください!
6.海・川・大地の恵み バリエーション豊かな美味しい食事
モロッコボランティアツアーでは、いわゆる大手のツアーで使うような団体ツアー用のレストランは使いません。食事の質を落として、旅行代金を下げるようなことはしておりません。せっかく遠路はるばる来ているのですから、美味しいものを食べましょう!
みなさんをご案内するモロッコ人日本語ガイドたちは、住んでいるからこそ知っている、おいしいお店をたくさん知っています。モロッコと聞くと、多くの方にとってタジン鍋のイメージしかないかもしれませんが、実際には、メインはシーフードや魚、そして主食はパン(フランス領だったため)、前菜に出てくるスープや野菜などの種類も豊富で、香辛料を多用していないので日本人にも合う料理がほとんどです。
(ツアー中に食べたもの一例)
私たちをガイドしてくれるモロッコスタッフは、日本での滞在経験もある美食家ばかり。彼らがチョイスしてくれるお店はどこも気取らない雰囲気の中でも美味しく、お客様からも「意外にも、料理が全部美味しくて、良い意味で驚きました」とのお声をいただきました。
7.ホッとひといき。ミントティかノスノスはいかが?
ちょっとしたサービスとして、長時間の移動日には、途中のドライブインでの休憩時に、リフレッシュも兼ねてお茶やコーヒーを含むソフトドリンクを1回提供しています。モロッコ内は、車による移動が主で、かなりのロングドライブになることもよくあるために始めたサービスです。
モロッコはかつてフランス領だった名残で、街中や移動中にもカフェがたくさんあります。モロッコ人の多くは、カフェでの~んびり過ごす時間を大切にしています。ローカルなモロッコ人と一緒に、ミルクコーヒー(通称ノスノス)を飲んだり、ミントティを飲んで、ホッと一息。ここで、モロッコ到着日に毎回実施している、“ミントティー淹れ方講座”の様子を動画でご覧いただきましょう!(下の画面をクリック)
「初日に淹れ方を教えてもらってから、毎回ティータイムが楽しみになりました!」なんてお声もいただきました。こんな、の~んびりとしたモロッコ時間をちょっぴり垣間見えるのも、この旅ならでは、かもしれません。
8.日本語解説の節々にモロッコ愛がたっぷり
モロッコボランティアツアーでは、モロッコ人の日本語ガイドがご案内しております。お客様はガイドの解説や言葉を通して、その国を知るため、なんといっても、旅はガイドで決まると言っても過言ではありません。
ツアーガイドは、ただ観光地の案内をするだけ、歴史の話をするだけではありません。単なる「通訳」ではなく、その国の「親善大使」だという自覚と誇りを持って仕事をしています。
(正装してきてくれたガイドのジュラバと帽子がとってもキュート)
昨今は、「ISのことで、モロッコ=イスラム教の国と聞くと、なんだかちょっと怖いイメージ」とのお声をいただきくことも増えましたが、、、。実際に「ガイドさんの話を聞いたらモロッコのイメージがガラッと変わりました!」との嬉しい声も。
百聞は一見にしかず、とはまさにこのこと、かもしれません。
(いつも仲良しで、陽気なガイドたち)
9.素敵なお土産屋さんを知っています
モロッコボランティアツアーでは、キックバックやバックマージンありきのお店・お買い物には一切お連れしていません。そういったお店には、お勧めしたいと思うような商品は置いていないからです。
モロッコのガイドたちがお勧めするお店は、とにかく質が良いお店です。思ったより高いところもあるかもしれませんが、モロッコ雑貨は100% HAND MADEのものが多く、金額の分だけ、余計に手が掛かっているということを意味しています。
(モロッコ国内や国外でも高い評価を得ているフェズの陶磁器)
(日本でも愛用者が増えているバブーシュ)
値段は質に比例します。安いお店はいくらでも探せますが、本当に質の良いお店を探すのは簡単に出来ることではありません。ぜひ、住んでいる(&何度も通っている)からこそ知っている、ガイドたちにお勧めのお店を聞いてみてくださいね!
10.ツアーなのにツアーっぽくない?
「このツアーは、ツアーっぽくないですね」、ツアーに参加された方によく言われる言葉です。どこらへんが?と聞かれると文字での説明は難しいのですが、共通の目的を共有したメンバーで旅をし、「ボランティア活動」を通して多くの現地の人々と交流をする事、そして、いわゆる一般的なギチギチの団体ツアーよりは自由度が高い、というところが理由の一つかもしれません。
(ガイドと一緒になんだか、の~んびりとリラックスモード)
添乗員として同行する我々スタッフも、みなさんと一緒に活動し、面白いもの、楽しいことを探し、旅を盛り上げ、困ったときには頼りになる「旅仲間」でありたいと思っています。
「海外旅行経験もなく、遠いアフリカの地へ行けるかどうか、さらに皆さんと仲良くなれるか不安でしたが、こんなツアーならこれからも参加したい」とおっしゃっていただけることも多々あります。
いままでの「ツアー」のイメージが覆される居心地の良い旅、そして現地の方々との交流を通して暮らしや伝統文化などモロッコの素顔に触れる旅を、ガイドや現地スタッフともども、これからも作って行きたいと思っています。
海外の旅先は何度も行くものではないからこそ、お客様の実際の声を聞いて書いたこのツアーレポートがツアー選びの参考になれば幸いです。
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