添乗報告記●宮城県・金華山復興支援活動5日間(2015年12月)

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今回は、下は中学生~上は50代まで幅広い年齢層の方々が参加してくださいました!



2015年12月29日〜2016年1月2日 文●竹嶋友(風カルチャークラブ)

2015-16年の年末年始に実施した、「宮城県・金華山 復興支援ボランティア5日間」ツアーの報告をいたします!
金華山をはじめ石巻や牡鹿半島をベースに、震災以降支援を継続されている「VCを支援する会山形」の活動に参加する形で実施するこのツアーも、2012年夏のスタートから数えて今回で21回目となりました。


金華山(宮城県)は、恐山(青森県)や出羽三山(山形県)と並び奥州三大霊場の一つとして知られ、また、東日本大震災においては有人地として震源地から最も近くにあった場所としても知られています。震災後、島全域がご神域にあたるこの島は、政教分離の観点から行政からの支援を受けられず、また、離島という特有の立地条件からボランティアが金華山に入山するための渡船手配や、中・長期的に日数を伴う効果的な活動を可能にするための寝食の確保など、支援活動を行うにも困難な場所です。
地域の方々の信仰と心の拠り所である霊島・金華山の復興が、地域の方々の心の支えになるとともに、金華山へ渡る多くの来訪客がもたらす牡鹿半島の各地域への経済的な効果が期待できます。この復興支援ツアーは、金華山黄金山神社の境内などの修復作業や参拝客の受入態勢のサポートなどの支援を通して、復興を推進することを目的としています。

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女川の復興状況を視察したあと、船着場がある桟橋に移動


2015年3月22日からリニューアルオープンとなった、新しい女川駅で集合後、駅から女川港まで徒歩移動する間に、女川町地域医療センターを訪問し祈念碑に手を合わせ、さら地のかさ上げ工事が続く女川の中心地を視察。その後女川港から、女川と金華山をつなぐ定期航路を運行している潮プランニング(外部リンク)のチャーター船にて金華山へ。船内では船長の持田さんから、震災時にご自身がどのような状況であったかのお話や、女川の町が震災時から現在に至るまでどのような復興を遂げたか、また、金華山にまつわるご由緒や歴史、ご利益についてのお話がありました。

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私たちが乗船した高速船「ベガ」
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金華山到着後、まずは石段を上り拝殿で参拝
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権禰宜・日野さんより神社の歴史・御由緒についてのお話をうかがう
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各任務配置など、全体ミーティングで共有


女川港から乗船すること約35分、金華山の桟橋に到着。車で山の中腹にある神社境内まで上がったあとは、ボランティアのお世話をしてくださる神社の権禰宜・日野さんと合流し、日野さんのご案内で手水舎にて手と口を清め、拝殿で参拝。その後、全員で各持ち場の役割分担を確認し、夕食となりました。夕食後にはこのツアーの受入団体「VCを支援する会山形」の押切さんより、明日からの活動に向けて再度レクチャーをしていただき、私たちがこれからこの場所で活動するための意義や注意点などを、全員で共有しました。

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女川の船待合所で初回レクチャー
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金華山到着後、部屋の壁をスクリーン代わりに2回目のレクチャー



さて、2日目以降、各持ち場を務めた皆さんが、それぞれどんな支援活動をしてきたかご紹介します。

2015年-16年 年末年始活動で参加者が担った各持ち場の紹介

持ち場 担当人数 具体的な仕事内容
受付 女性2名 文字通り、神社祈祷受付所にて、ご祈祷希望者の方々への接客対応
第一授与所 女性2名 巫女衣装着用。手水舎のある境内広間前授与所にてお札や神符等の授与所接客対応
第二授与所 女性2名 巫女衣装着用。受付脇にある授与所にてお札や神符等の授与所接客対応
拝殿授与所
女性2名 巫女衣装着用。拝殿前授与所にてお札や神符等の授与所接客対応
祭儀
女性1名+VCスタッフ1名 巫女衣装着用。ご祈祷に関する諸々のサポート
茶番
男性2名+VCスタッフ1名 参衆殿(宿泊施設)の部屋へのストーブや寝具やお茶運搬、その他お部屋の片付け・整理や神社施設に関わる諸般作業
厨房 VCスタッフ3名 参衆殿での参籠者用食事の調理補助や折弁作り、直会食器片付け等の厨房業務全般の補助
売店 女性1名+VCスタッフ1名 祈祷待合所隣りにある、飲み物(ジュース、お酒など)販売、お土産類(キーホルダー)の販売
車輌誘導(桟橋班) 男性2名 船で金華山へ入港した参拝客の方々を、車で神社境内へ送迎するための交通整理など
車輌誘導(売店班) 男性1名+VCスタッフ1名 参拝が終わった方々を、車で桟橋へ送迎するための交通整理など
車輌誘導(売店・桟橋)の無線中継係 VCスタッフ1名 無線が届かない第一待合所・桟橋前待合所の無線中継、及び神社資料用の写真撮影全般
第一・桟橋前待合所の無線中継係及び写真撮影 風スタッフ 無線が届かない第一待合所・桟橋前待合所の無線中継、及び神社資料用の写真撮影全般
桟橋焚火管理 VCスタッフ2名 乗船待ちの参拝客が暖をとるための焚火の管理等



見てお分かりいただけるように、任された持ち場は多岐にわたり、且つ私たちでできるのであろうか、、というような重要な役割です。ただ、各持ち場にはもちろん教えて下さる神社の方々がいらっしゃいますので、事前に教えて頂きながらの仕事となります。ここで、皆さんが各持ち場で頑張られている様子をいくつか、写真でご紹介します。


金華山の復興が、牡鹿半島や宮城県へ、そして東北全体へと人の流れを呼び戻し、復興に繋がる。そんな思いで支援活動を継続しているこのツアーも、今年で5年目に入りました。
今まで多くの参加者が繋いでくださっているバトンを、これからも旅という形で、しっかりと渡して行きたいと思います。
参加頂いた皆さ〜ん、VCを支援する会の皆さ〜ん、寒い中の活動お疲れさまでした!(竹嶋)