荻原のネパール・レポート(カトマンズ/コカナ村)

7月25日、4.25のネパール地震から3ヶ月が経つこの日にカトマンズへ向け出発。乗継地のクアラルンプールからカトマンズへのフライトは、日本人こそ少ないが中国や台湾、韓国などからのツーリストも見られ、ほぼ満席であった。

私の今回の出張目的は、8月2日から始まる復興支援ボランティアツアー直前の打ち合わせと、震災3ヶ月後のカトマンズ各地の復興状況の確認が主であった。

笑顔で給食を食べるコカナ村の子供たち 笑顔で給食を食べるコカナ村の子供たち

▼7/27 「カトマンズ(コカナ村)」


まず、「ネパール大地震 カトマンズ復興支援ボランティア5日間」について。このツアーではカトマンズ盆地内の被災地を訪れ「地域の方々と一緒に、その時必要とされる作業を行い、復興の一助を担う」という趣旨であるが、ボランティアステーションがあるわけでもなく、日々刻々と状況が変わっていく中、どこでどのようなボランティア作業を行うかを決めることは、NKT(NEPAL KAZE TRAVEL CO.,LTD)で復興支援を担うスレシュをはじめ、日本側でスタディツアー/ボランティアツアーを担当する竹嶋にも難しいことであったようだ。そんな中、今回は震災被害が大きかったカトマンズ郊外のコカナ村でのボランティア作業を決定することができた。

コカナ村の前回のレポートはこちら
古谷のネパール・レポート5(カトマンズ/コカナ村)

コカナ村には震災直後からスタッフが何度も訪れ、被災した子供達の多い学校への給食費支援や衛生キットの配布、トタンや作業用物資を届けるなどの作業を継続している。その村で8月21日にジャナイ・プルニマというお祭り(身に付けている紐“ジャナイ”を交換するヒンドゥー教の祭り。カトマンズ盆地のネワール族は9種類の豆で出来た“クワティ”というスープを飲む。)が行われるという。しかし、祭りで村人が集う中心地の寺院や周辺家屋に震災被害があり、3ヶ月たった今でもまだ瓦礫が片付いていない状況であった。そのため、日本からのツアーメンバーとNKTスタッフと地域の人々の共同作業で「祭りにむけた清掃活動を行おう!」ということになった。

祭りが開催されるボランティア作業予定地 祭りが開催されるボランティア作業予定地
作業物資を運ぶNKTのディル(左)とテク(右) 後ろはドライバーのバイラブ 作業物資を運ぶNKTのディル(左)とテク(右) 後ろはドライバーのバイラブ

私はNKTのスレシュ、ディル、テク、バイラブと一緒に、今後の作業のためのグローブや一輪車、スコップ、ハンマーなどを持ってコカナ村の復興に携わる学校の先生を訪ねた。その時学校は丁度お昼ご飯の時間で、先だって給食費支援を行っていたたこともあり、元気に給食を食べている子供達に会うことができたのは嬉しかった。まだまだ仮設教室で勉強をしたり、仮設家屋での生活を余儀なくされている子供達ばかりなのに、表情や行動に陰りはなく、目をキラキラさせていた。先生たちも然り。

教員室に入り、復興支援ボランティアツアーの打合せを行った後、3.11東日本大震災の話になった。「3.11から4.25へ、日本とネパール、共に頑張りましょう」と。

灯りを必要とする村人のために届けたソーラーランタン 灯りを必要とする村人のために届けたソーラーランタン
首都カトマンズの米所、田植えをおえたコカナ村 首都カトマンズの米所、田植えをおえたコカナ村

震災から3ヶ月。被害が大きくまだ復興の道のりは長いコカナ村だが、確実に前へ向かって歩んでいるネパールを感じることができた一日であった。


ネパール復興支援ボランティアツアー