添乗報告記●ゴレパニ山村トレック8日間(2005年12月)

2005年12月25日~2006年1月1日 執筆●平山未来(東京本社)

ネパールではベストシーズンの時期に、アンナプルナ連峰を展望しながら山村を巡る、ゴレパニ山村トレッキングに行ってまいりました。お天気にも恵まれ、毎日素晴らしい朝焼けで目覚め、神々しく白く輝く山々に見とれながら歩き、程よい疲労感と真っ赤に染まる夕暮れに包まれながら宿に入る。まさにトレッキングとマウントビュー大満喫の旅になりました。

▼2日目
12月26日


ナヤプルまでの車道脇にある絶景ポイントにて、トレッキング前の元気な一枚。手を挙げているのが平山です。

まずは国内線でポカラへと移動の日。さて、今日は時間通りフライトするだろうか・・・。そんな不安も的中してしまったようで、予定便より二時間遅れのフライトとなりました。しかし、待った甲斐あり?霧が晴れてから飛び立った飛行機からは、目の前に広がる大パノラマ。飛行機が右側に傾いてしまうのでは・・・と心配になるほど皆さんその白く輝く山々に釘付けになったのでした。 30分ほどの大興奮(?)のフライトを終え、ポカラにご到着。ポカラのレストランにて昼食をとった後、車でナヤプルへ。まずは足慣らし、ビレタンティまで 30分ほど下ります。休憩後は、本日の宿泊場所になるティルケドゥンガまで川筋を上ります。徐々に薄暗くなって来て、もしや、ヘッドランプ点灯?と心の中でひやひやしながら、なんとか日暮れまでにお宿入りとなり、一同ホッとしたのでした。

▼3日目
12月27日

今日はゴレパニまで標高差1,200mの上り。
このコース最大の難関(?)のウレリまでの急登は、ひたすら果てしなく続く石段の道。さすがに地元のネパール人も休み休み進んでいきます。追い越し、追い越され、「ナマステ~」と笑顔で挨拶するも、若干引きつりつつ・・・。登ること2時間。ウレリに到着し、バッティでゆっくり休憩します。疲れた体に、甘いミルクティが実においしい。しかし、あんまりのんびりしてはおられません。まだまだ上りは続きます。さらに1時間進んだところにあるバンタンティでお昼。ネパールはなんといっても注文とって、お米を研ぐところから始まりますから、お昼といっても最低1時間半はかかります。皆さん疲れて甘いものがほしくなったのか、「アップルパイ」「ライスプディング」など注文し、まだまだ先は長いというのに、ついついのんびりしてしまうのでした。(写真:野菜カレーの一例。ジャガイモがおいしい!)


ウレリまでの眺望。 きつい登りの合間にも、すばらしい景色が!

さて、糖分補給できたところで、元気にゴレパニを目指します。バンタンティからは巨大シャクナゲや苔むした森、沢沿いの静かな道を往き、約三時間後ゴレパニ到着。ゴレパニでは、素晴らしいアンナプルナ連峰の景色に迎えられ、明日の光輝く朝日を夢見ながら、早々と就寝しました。

▼4日目
12月28日


プーンヒルにて
朝日を待つ人々

5時起床。朝、まだ真っ暗なうちから起きだし、朝日を拝むべくプーンヒルの山頂まで1時間ほど山道を登っていきます。さすがに3,000mを越えてくると空気が薄い!貼りまくったカイロと着膨れした上着を調整しつつ、徐々に姿を現し始めた朝日の光に足取りも軽くなり、山頂到着(右写真は夜明けを待つ様子)。目の前には7,000~8,000m級の山々。次第に姿を現しだすその雄大な山容に、言葉も出ず、ただ圧倒されます。ひたすらシャッターを切り、時間が経つのも忘れ、見とれる事1時間。時計は7:15を指し、下山を始めます。ゴレパニに戻り、朝食を食べ、再び出発。デウラリ峠までは山々を見ながら登り、次第に樹林帯に入り、一気にバンタンティまで下ります。澄んだ川、深い森、シャクナゲの時期には一体どんな大輪を見せてくれるのだろう。想像しただけで楽しい気分。お昼を食べ、アップダウンを抜けると、タダパニにて再び魚の尾っぽの形をしているマチャプチャレに遭遇。ここでしばしの休憩の後、あとはひたすら下るのみ。標高差650m、約2時間でガンドルンに到着。時計は17時。長いようであっという間の一日でした。


プーンヒルからの朝焼け。
感無量・・

今回のトレッキング第二位の高所、デウラリからのアンナプルナと、風にはためくタルチョ。


▼5日目
12月29日


夜な夜なニューイヤーパーティー

朝食前、屋上や食堂前からの美しい景色に、疲れも忘れ、すがすがしい気持ちで歩き出します。まずはモディコーラの河辺まで600mを下ります。これがかなりの急降石段。河辺についたら今度は一気に登り坂。さすがに皆さん疲れもたまってきて、休み休みゆっくり登っていきます。気づけば川の反対側に、今朝まで泊まっていたガンドルンの村が見え、段々畑と菜の花の景色が広がってきます。トルカで昼食をとり、デウラリ峠まで最後の登り道。峠からはダンプスが見えてきました。巨大しゃくなげの森を抜け、夕方ダンプスに到着。今回の旅で初めての曇り空。残念ながらこの日「つきのいえ」からの山々は望めませんでしたが、五右衛門風呂で疲れを癒し、夜はニューイヤーパーティでお祝い。炎を囲みながらのダンス(写真)と音楽と自家製ロキシーに時間も国籍も忘れ、楽しい夜は更けていきました。


デウラリからの道。
苔むした森と沢が
気持ちいい。

つきのいえにて
記念撮影


▼6日目
12月30日

この日もまだ暗いうちから動き出します。昨日見られなかった山の景色と朝日を拝むべく、展望場所まで歩き、夜明けを待ちます。どうやら今日はお天気ばっちり。朝焼けに輝くアンナプルナ連峰を見ることが出来ました。プーンヒルでは右側に見えていた山が目の前、または左側に見えているのを改めて確認すると、結構歩いて移動してきたんだなぁと実感。朝食を食べ、フェディまで一路下っていきます。意外ときつい階段を歩くこと二時間弱、ようやくゴール。「お疲れ様でした!」ポーターやガイドさんたちにお礼をし、車でポカラに戻ります。「たべものや」で昼食を取り、午後はフリータイム。湖でボートに乗ったり、メインロードで買い物をしたりと、ニューイヤーフェスティバル中のポカラの街歩きを、楽しむことが出来ました。

今回の旅では、怪我も病気も無く、お天気にも恵まれ、充実したネパールトレッキングを満喫できました。何より、所々で出会うネパールの村人さんたちの笑顔、「山村トレッキング」というタイトル通りの人・馬・犬・ニワトリなどなど、出会いの多さに、いろんな意味で収穫と思い出の多かった旅でした。やっぱり、ネパールは行けば行くほど、またすぐ訪れたくなります。次は、しゃくなげの時期にぜひ行きたいですね。