◆みどころ
(1)世界記憶遺産「トゥールスレン博物館」
1975~1979の4年間、学問不要、農本主義、原始共産主義を掲げてカンボジアを支配したクメール・ルージュ政権の強制収容所跡。政権は、敵対する政治犯以外に芸術家、知識人をも反革命分子として拷問・処刑し、2年9か月の間に収容された1.4~2万人の内、生きて帰ったのは8人と言われています。ここでの記録は2009年世界記憶遺産に登録されました。
(2)静かなる世界遺産「ソムボ―・プレイクック」
7世紀を中心に栄えた真臘国の都。建設されたのがアンアコールワットより古い時代の遺跡にも関わらず、プノンペンからもシェムリアップからも遠いため、比較的静かに観光ができます。八角形の祠堂がプレアンコール時代を静かに物語っています。
(3)アジアの至宝「アンコール遺跡群」
●アンコールワット:12世紀前半、スーリヤヴァルマン2世が建てたヒンドゥー教寺院。幅約200mの濠と3つの回廊の中に5つの祠堂が立っています。荘厳なたたずまいもさることながら、回廊に描かれる「ラーマーヤナ」や「マハーバーラタ」を題材にしたレリーフは圧巻。
●アンコール・トム:12世紀後半、ジャヤヴァルマン2世によって作られた王都。仏教寺院を中心に5つの城門がある巨大都市。ナーガを曳くアシュラの神々の像や巨大観音菩薩が微笑む仏塔が林立するバイヨン寺院は迫力満点。
●タ・プローム寺院:日本では、天空の城ラピュタを彷彿とさせる、樹木の根が遺跡に絡みついたことで有名になった遺跡。アンコール・トムと同じジャヤヴァルマン2世によって12世紀末に造られた仏教寺院。
(4)天空の寺院「プレア・ヴィヒア」
クメール語で「神聖な寺院」を意味するタイとの国境の山頂、約600mの断崖絶壁の上に立つ寺院。カンボジア平原を見下ろす眺望は抜群です。ヒンドゥー教寺院として造られ、アンコール・トムを建てたジャヤヴァルマン2世によって主に増築されました。
(5)素朴な村「サムロム村」
シェムリアップ郊外の農村。高床式の住まいで暮らす村を訪ね、家庭料理をいただいたり、伝統の楽器演奏を聞かせてもらったり、牛車(またはトラクター)で農村を散策したり、村の人といっしょにお寺にお参りしたりと村の暮らしに触れます。
(6)トンレサップ湖
インド亜大陸の衝突で堰き止めれた湖。流れ出た水はプノンペンに流れ、メコン河へと注ぎます。雨季(5月中旬~10月)に貯めこまれた水は乾季に少しずつ減っていき、大きさも伸縮し、水位も1年で1mから9mまで変動します。多くの水上生活者がおり、豊富な漁場としてカンボジア人の胃袋を満たしています。