中部の歴史からベトナムを知る
チャンパ王国やグエン朝の都フエがあり、日本人町が栄えた港湾都市ホイアンがあり、南北分断の地でもあったベトナム中部。その歴史と遺跡に加え、世界遺産の大洞窟フォンヤケバンを訪れます。ハロン湾クルーズや水上人形劇もお楽しみください。
ホテルは安心の4星クラスです。
《世界遺産》ホイアン
チャンパ王国時代からの古い港町ホイアン。16~17世紀には、中国人、インド人、ヨーロッパ人そして日本人も含めた一大国際貿易都市でした。その後、ダナンに港湾都市の地位を奪われたおかげて古い街並みが残っています。かつては日本人街もあった古都を散策してみましょう。
《世界遺産》ミーソン遺跡
中世南部ベトナムで、中国と西方を結ぶ貿易で繁栄したチャンパ王国のヒンドゥー教の聖域。7~13世紀の建造物と言われています。20世紀に入ってからフランスの考古学者によって発見されました。ベトナム戦争で一部破壊されたり、盗難にあったりしていますが、その一部の彫刻はダナンの博物館で見ることができます。
《世界遺産》カイディン帝陵
フエの世界遺産には、歴代皇帝の陵墓も「フエの建造物群」のひとつとして世界遺産に登録されています。今回は、その中でもフランスバロック様式を取り入れ異彩を放つ第12代皇帝・カイディン皇帝の帝陵を訪れます。
《世界遺産》フエの王宮
1802~1945年の間、ベトナム最後の王朝・グエン(阮)朝の都がおかれていたフエ。中国の紫禁城とまねて作られたという王宮。周囲2.5㎞の城壁に囲まれた広大な敷地。世界遺産であるフエの歴史的建造物の象徴的建物です。
DMZ(非武装地帯)
DMZとはDe-Military Zone。1954~1976年の22年間、ベトナム中部、北緯17度付近を東西に流れるベンハイ川に沿った南北約2㎞の範囲は、戦時下にあった南北ベトナムの境界線にあたるDMZが設定されていました。
《世界遺産》フォンニャケバン国立公園
4億年以上前に形成されたアジア最古のカルスト地形と言われています。香川県の半分近い面積を有し、その9割以上が原生林。大小約300の洞窟があり、その中でもフォンニャ洞窟と天国の洞窟はその鍾乳洞の美しさで知られています。かつてチャム族の聖地になったり、ベトナム戦争中は武器庫として使用された歴史も興味深いものがあります。
ベトナム統一鉄道
旧北ベトナムの首都ハノイと同じく南ベトナムの首都サイゴン(現ホーチミンシティ)を結ぶ全長1726㎞の鉄道。決して早い乗り物ではありませんが、その一部の約500㎞を約10時間かけて駆け抜けます。深夜ハノイ駅を出発した列車は朝ドンホイの駅に到着します。4人1部屋のコンパートメントを利用。各車両にトイレと洗面所があります。
ハロン湾
ハノイ市内の王宮遺跡がタンロン(昇龍)に対して、ハロン湾は「下龍」と書きます。昔、中国が攻めてきたとき龍が舞い下りてきて守ったという伝説があります。実際、13世紀モンゴル軍が攻めてきたとき、ハロン湾での地の利を生かして、モンゴルの大軍を駆逐した歴史があります。
2億5千万年前頃、長い年月をかけて海中に生物の死骸などが堆積し、厚さ1㎞にも及ぶ石灰の層ができました。それが地上に隆起し、それがさらに長い年月雨風に浸食され、塔状や剣状の奇岩(桂林のような風景)を生み出します。そしてそれが11~12万年前からは、沈下をはじめ海中に浮かぶ島々のような景観が出来上がったそうです。