初日は初秋の乗鞍岳で主にライチョウを探鳥します。飛騨山脈南部に位置する乗鞍岳は標高が高く紅葉がとても綺麗な頃で、会うことができればとてもライチョウが紅葉に映えます。ホシガラスはのど袋いっぱいにハイマツぼっくりを下界の山に貯食を繰り返している頃です。
翌日は朝から白樺峠でワシタカ類の渡りを観察します。夏鳥のサシバは各地で繁殖を終え、続々と南をめざし移動していく姿を観察できる日本有数の観察ポイントです。ピークの予想は、近県の天候等の影響もあり難しいですが総数1000羽を超える日に当たれば壮観です。頭上を越えていくサシバ、ハチクマ、ノスリといった猛禽たちとの一期一会を楽しみましょう。
白樺峠は猛禽類の渡り経由地として有名となった場所で、信州ワシタカ類渡り研究グループが苦労しながらも観察適地を発見。現在ではボランティアで観察場所やベンチ、トイレ、道を整備し一般人が観察しやすいようにして整備しています。
期待したい野鳥
ライチョウ、カヤクグリ、イワヒバリ、ホシガラス、サシバ、ハチクマ、ミサゴ、ツミ、ノスリ、アマツバメ、ハリオアマツバメ、サンショウクイ、エゾビタキ、カッコウ類など
バードガイド
峯尾 雄太 (みねお ゆうた)
1975年八王子市生まれ、山梨県在住。幼少より野鳥に魅せられ現在は山中湖村に移住し、富士山麓を中心に日本各地野鳥観察、調査、バードウォッチングツアーガイドで廻っている。鳥類標識調査従事者。