知床の特徴は、人の暮らしと自然の距離が近いところです。全長約70kmの半島では、市街地やホテルのすぐ近くに、野生動物の息遣いが聞こえます。
クマが住む森を歩けば、現代生活で忘れかけていた「畏れ」が自然と湧き上がり、人間も一つの生物に過ぎないことを思い出します。技術の進化で生活は目まぐるしく変化しますが、私達の身体自体は7万年前からあまり変わっていないそうです。皆様の体も、知床を歩くことで、生き物に立ち返るスイッチが入るかもしれません。
そんなスイッチを探すには自分の体を動かして、歩くのが一番です。
知床半島の町で、海岸で、森で、楽に気軽にトコトコ歩き、ボートに乗りながら、野生動物観察をしましょう!
寺山 元 (てらやま げん)
知床のスペシャリスト
風の旅行社大阪支店の初代支店長。ヒマラヤ・チョオユー峰山頂からスキーの滑降記録を持つ(2000年・日本人初)。風の旅行社で10年ほど勤務後、涼しいところを求めて北海道の知床へ。2006年より公益財団法人知床財団にて野生動物対策などの仕事に従事。2019年より一般社団法人知床しゃりで事務局長を務める。登山、自転車、野生動物観察に精通し、軽妙なトーク(?)も健在。