八丈島
八丈島は、戦国時代から江戸時代にかけて、流刑の島として恐れられていました。著名な流人としては、豊臣政権の五大老のひとりで関ヶ原の戦いで西軍に属し敗れて流罪となった宇喜多秀家、江戸時代後期に探検家として名をはせた幕臣・近藤重蔵の長男で隣家とのトラブルで殺傷事件(鎗ヶ崎事件)を起こして配流となった近藤富蔵がいました。流人時代の近藤富蔵の著した「八丈実記」は第一級の民俗資料として知られています。
八丈富士
てるてるぼうずのような形をした八丈島、その頭の部分にあたる島の北西部に聳える標高854.3mの八丈富士(西山)。富士山に似た山容で、頂上ではお鉢巡りができます。霧がかかっていることが多いですが、快晴に恵まれれば町のある大賀郷や三根そして八丈島空港に八丈小島等の景観がたのしめます。漫画やテレビアニメで人気を博した「大正時代を舞台とした、鬼に家族を殺され、生き残った妹も鬼に変えられ、その妹を人間に戻すために鬼狩りに加わり、戦いながら成長してゆく主人公の物語」で主人公に影響を与える鬼狩りの九人の上官のひとりで、首に白蛇を巻いた登場人物の誕生地とされています。到着日、空港からタクシーで登山口まで行き、階段状の登山道(山頂の火口に鎮座する浅間神社の新・参道)を歩いて山頂を目指します。お天気がよければ、お鉢巡りをしてみましょう。昨年の大河ドラマで主人公・北条義時に影響を与えた源頼朝の叔父・鎮西八郎為朝の伝説が残る八丈小島の奇観が楽しめることでしょう。霧がでていて眺望が望めない場合は、玉石を積んだ浅間神社にお参りして下山しましょう。下山ルートは八丈富士ふれあい牧場~遊び平牧野監視舎と、鉢巻道路を時計回りに辿り、長友ロードの指標や、「見た目は子供、頭脳は大人・・・で有名なテレビアニメ劇場版で主人公と同作品での事実上のヒロインが眼鏡を交換した」海辺のベンチを経て、神湊に下ります。
ポットホールと洞輪沢温泉
てるてるぼうずのような形をした八丈島、その胴体部分にあたる島の南東部に聳える標高700.9mの三原山(東山)。その東麓には渓流があり、たくさんの甌穴を見ることができます。これが八丈町指定の町天然記念物「こん沢林道甌穴群」すなわち愛称『ポットホール』です。探勝路の入口に橋があり、その橋から下流には比較的大きな甌穴、上流にはやや小ぶりの甌穴が並んでいます。鬱蒼とした森の中の道をたどり、かわいらしい甌穴に会いに行きましょう。甌穴探勝トレッキングが済んだら、もう少しがんばって南海岸まで出て、洞輪沢温泉で汗を流しましょう。かなり歩くので、歩きやすい靴でご参加下さい。
グルメ
八丈島の名物は、明日葉だけではありません。魚料理のレパートリーがとても豊富。宿の夕食では日替わりで八丈島近海の魚をさまざまな調理法でご提供します。また名物に島寿司があります。本土の「づけ」とは違う、独特の味わい。山葵の代わりに芥子を使っているのです。八丈富士に登る日はお弁当に島寿司をご用意します。
今回の旅では、八丈町営バスの路線バスを利用します。三根の神湊と、南東部の末吉との間を往復する路線バスは、観光客にとっても便利な足です。途中下車して観光や休憩をし、次のバスでまた移動する、そういうスタイルが八丈島流の旅です。お得なパスを購入します。温泉のチケットも兼ねているので、洞輪沢温泉(無料)以外の島の温泉でお使い頂けます。延泊の方は、パスの活用をおすすめします。
但し八丈富士や、ポットホールへの入口へはタクシー(ウーバーを含む)を利用します。帰りは頑張って歩きます。