日本各地の古刹を訪ね、魅力的な仏像に出会う旅のシリーズ
衆生のどんな願いでも叶えてくれるといわれる観音菩薩は、仏教が信仰されるアジアの各地で最も人気の高いほとけです。日本でも観音を本尊として祀る寺は多く、西国三十三観音霊場を中心に、それを模して各地に観音霊場が開設されてきました。
琵琶湖の北に位置する奥琵琶湖と呼ばれる地域でも観音の信仰が盛んで、山里にひっそりと建つお寺やお堂にたくさんの観音像が祀られ、そこに暮らす人々によって手厚く守られてきました。
この旅行では、密かに人気を集める奥琵琶湖の観音の里を訪れ、バラエティー豊かな観音像を鑑賞します。
現役住職にして仏教美術研究家
川﨑 一洋 (かわさき かずひろ)
昭和49年、岡山県生まれ。高野山大学博士課程修了。博士(密教学)。現在、高野山大学特任教授、四国八十八ヶ所霊場第二十八番・大日寺住職。密教の曼荼羅を中心に、アジア各地の仏教美術、仏教儀礼を研究。ネパールやチベットの各地でフィールドワークを重ねる。
著書:『四国「弘法大師の霊跡」巡り』(セルバ出版)、『弘法大師空海に出会う』(岩波新書)
共著:インド後期密教(上)(春秋社) 第1章担当
インド後期密教(下)(春秋社) 第6章担当