神津島は、神代の世に伊豆諸島がつくられたとき、各島の神々が集ったといわれている島。自然の美しさはもちろんのこと、神話や歴史、文化的な魅力もあふれるところです。そのひとつ、島の神様がまつられている「物忌奈命神社」は、平安時代に成立した『延喜式』神名帳に記載されている格式ある神社。このような神社は、伊豆諸島の中でも神津島にしかありません。霊験あらたかで、とくに縁結びのご利益があるといわれています。恋愛のご縁、仕事のご縁、さまざまなご縁を願って、一生に一度は足を運んでおきたいスポットです。
ほかにも、島に伝わる水配神話のモニュメント、月の信仰をあらわす月待塔、金目鯛をはじめとする島グルメ、温泉など、神津島ならではの楽しみがいっぱいです。
夜は、なんといっても星空でしょう。村落を少し離れただけで暗闇に包まれる島の夜空には、無数の星が現れます。その光景は、島全体がまるでプラネタリウムのよう。日本の多くの地域では、南の低空にしか見えないため大変見つけにくい「カノープス」という星も、水平線まで見渡せる神津島では観察可能です。中国では、ひと目見たら寿命が延びるといわれている縁起のいい星でもあるカノープスを、「東京の星降る島」と呼ばれる神津島で、じっくりと観賞してみませんか。
講師は、訪島回数が40回を超えるという景山えりかさん。島民の星空ガイド育成や、かつて島にあった月待文化の価値を伝える活動をしている景山さんと一緒に、日中は伊豆諸島の伝説や文化に触れるスポットを巡り、夜はナイトウォーキングをしながら冬の星座とカノープスを楽しむ。東京の島旅を味わいつくす旅です。
講師
景山 えりか (かげやま えりか)
星の文筆家
星の文筆家。月文化研究家。星空ガイドや科学ボランティアを経て、2008年より文筆家として活動。「星空を人生の一部に」をモットーに、星空や宇宙の魅力を伝える記事をメディアに多数執筆。また、旧暦や月の文化に造詣が深く、星の世界を楽しむ方法を幅広く提案している。一方、伊豆諸島・神津島で星空ガイド養成講座の顧問及び主任講師を務め、島民のガイド育成に尽力。これまでの実績が評価され、都庁からの依頼を受けて「平成29年度 東京都観光まちづくりアドバイザー」に就任。神津島に派遣され、星空を観光資源とした地域活性と、星空ガイドのレベルアップに協力している。著書に『月整活 月のリズムで暮らしと心を整える30の新習慣』(主婦の友社)など。
景山えりかオフィシャルHP https://www.kageyamaerika.com