~小原比呂志さん・藤井久子さんと歩く~
2024’屋久島大学ぼー研旅行 vol.1
「静謐な苔庭」に惹かれる方は多いと思います。水の気のよい寺社の苔むした一角は、ふと人心地を取り戻す力があります。
ヒトとコケの共通点、それは潤いがなければ生きて行けないということです。
日本庭園が深山幽谷の厳しくも趣ある生態を様式的に模し、境内の神木群が豊かな森林の姿を維持するように、苔庭も水分に満ちコケに覆われた麗しい森を表現しています。
いまではほとんど寺社にのみ保存されたその姿が、今なお原始の息吹とともに残されている。それが屋久島の森です。
今回の企画では、一般には屋久杉ばかりが有名な屋久島の、コケの原生林というもう一つの知られざる姿を、その核心エリアを中心に、世界級のコケの森を体験していただきます。その細部に宿る魅力を賞味する目を肥やすことができるでしょう。
さらにそこでコケを育成する試みを見学し、苔玉やテラリウムのように、身辺を潤す存在としてのコケを考えてみましょう。
この旅でコケと親しくなることができれば、お住まいの周りで、また国内・海外のさまざまな場所で、それまで気が付かなかった、実はどこにでもその魅力的な姿を見せてくれる彼らの生きざまがわかるようになるでしょう。
コケはあなたの旅を変えてくれます。
※このツアーは、(一社)屋久島アカデミーから講師代などの補助金が出るモニターツアーになります。従いましてツアー修了後、アンケートに回答をお願いいたします。
コケの魅力を伝えるコケ伝道師
藤井 久子 (ふじい ひさこ)
岡山コケの会、日本蘚苔類学会会員
屋久島を訪れたことをきっかけにコケの魅力にはまる。独学でコケの観察を続け、岡山コケの会、日本蘚苔類学会に参加して研究者とも交流を深める。全国各地で講演会や観察会を行い、コケの魅力を伝えるコケ伝道師。2023年屋久島で長期ワーケーション中。著書に『コケはともだち』(リトルモア)、『知りたい会いたい特徴がよくわかるコケ図鑑』(家の光協会)『コケ見っけ! 日本全国もふもふコケめぐり』(家の光協会)など。
HP https://mossradio.amebaownd.com/ twitter @bird0707 Instagram @hitsujigoke
屋久島アカデミー代表
小原 比呂志 (おはら ひろし)
一般社団法人屋久島アカデミー代表理事 屋久島大学専属講師
北海道出身。1987年屋久島に移住。日本のエコツアーガイドの草分けYNACの創立メンバー。NHKドキュメンタリー「伝説の超巨大杉を追う」捜索隊長。『ダーウィンが来た!』『ブラタモリ屋久島編』に解説者として出演。著作に「屋久島のコケガイド」、「屋久島オープンフィールドミュージアムガイドブック」、「屋久島の歴史ガイド」、「屋久島の民俗ガイド」がある(いずれも共著)。
屋久島町地域おこし協力隊 コケ担当
大水 孝介 (おおみず こうすけ)
屋久島町地域おこし協力隊コケ担当。 大学時代にひょんな事からコケにハマり、以来コケの美しさ奥深さに取り憑かれ、気付けば屋久島に。 現在は、コケをより多くの人に楽しんでもらおうと、屋久島でコケガイドやコケ作品のワークショップ、コケ栽培などを協力隊として行っている。 推しゴケはギンゴケ。 最近は「コケ王子」としてイベントやラジオ出演なども増え、島内でも人気のコケ伝道者として注目を集めている。