【やまなし歴史の道ツーリズム】シリーズ
『あなたも甲州街道の旅人』
江戸幕府が整備した五街道のひとつ、甲州街道。日本橋から甲斐国を通過して下諏訪で中山道に合流するこの道には、甲州街道最大の難所と呼ばれていた「笹子峠」があります。
笹子峠のふもとの白野宿〜阿弥陀海道宿〜黒野田宿では、「追分の人形芝居」が行き交う旅人を出迎え、峠越えをしようとする人々を送り出していたという言い伝えが。今回は、この地域が舞台の演目「吉窪美人鏡」と武田勝頼にまつわる演目「本朝廿四孝」、そして笹子峠に向かう散策路で峠越えの解説を大月市社会教育課の稲垣さんの解説で学びます。
【今回のテーマは・・・】
「笹子に受け継がれる浄瑠璃、追分の人形芝居を見て、聞いて、触れる」
追分の人形芝居の保存へ尽力されている「笹子追分人形保存会」があります。今回は、保存会の方々のご協力のもと、ショートバージョンの「本朝廿四孝」を矢立の杉にて鑑賞し、追分の人形芝居の歴史をうかがい、人形遣いの体験をします。
※雨天の場合は屋内の会場に変更します。
※当ツアーは山梨県【やまなし歴史の道ツーリズム推進業務】の一環として実施いたします。
以下、あらかじめご了承のうえでご参加いただけますようお願い申し上げます。
・参加者の皆様には、ツアー後にアンケートへのご協力をお願いいたします。
・やまなし歴史の道ツーリズム推進業務関係者もツアーに同行いたします。
・ツアーの様子を写真および動画で撮影させていただきます。
・撮影した写真や動画は本業務の報告書や広報などに使用
・このツアーは山梨県から補助が出ますので、詳細はお問合せください。
大月市教育委員会 社会教育課 稲垣 自由
山梨県出身。静岡大学大学院人文社会科学研究科修了。中学生の頃に見学した発掘調査によって地域の歴史と文化について関心を持つ。現在大月市役所勤務。平成22年度より社会教育課に配属され、文化財の保護と活用の業務を担当。地域の歴史や文化について住民に伝えるため、出前講座のほか市内の文化財を見て回るウォーキングを実施。著書に『列島東部における弥生後期の変革』(共著)、『富士山噴火の考古学』(共著)がある。
笹子追分人形保存会
甲州街道の難所、笹子峠のふもと、笹子村(現・大月市笹子)に江戸時代から伝わる「追分の人形芝居」を現代においても守り続ける団体。小学生から大人まで、幅広い年代が活躍している。
笹子の追分の人形芝居は、義太夫を伴奏とした人つかい様式の人形芝居で、人形の右手と頭をつかう「主遣い」、足をつかう「足遣い」、左手をあつかう「左遣い」が息を合わせてひとつの人形をあつかう。
笹子のオリジナル作品「吉窪美人鏡」は、800年前から伝わる葦が池の伝説を基にしている。口伝で伝わったためこの演目は一度は途絶えてしまったものの、2004年から始まった平成の追分人形復活にあたって復活した。
笹子追分人形保存会ウェブサイト