赤坂憲雄さんと「遠野物語を読む」前編・全六回
『遠野物語』の刊行から、115年の歳月が過ぎて、わたしたちは誰もが「外国にある人々」になりました。
いまも、古典として読み継がれていますが、アラスカの若者たちが英訳の『遠野物語』を読んで、二つの感想の言葉を洩らしたとか。
それは、「不思議だ」と「懐かしい」でした。
『遠野物語』はこれから、「世界文学」の一冊に成り上がるのかもしれない、と想像することがあります。
さて、この『遠野物語』という小さなテクストを、一年間かけて全文通しで読んでみたいと考えました。
どうぞ、角川文庫の『遠野物語』など用意して、参加してください。
赤坂憲雄さんより
『この話はすべて遠野の人佐々木鏡石君より聞きたり。昨明治四十二年の二月ごろより始めて夜分おりおり訪ね来たりこの話をせられしを筆記せしなり。鏡石君は話上手にはあらざれども誠実なる人なり。自分もまた一字一句をも加減せず感じたるままを書きたり。思うに遠野郷にはこの類の物語なお数百件あるならん。我々はより多くを聞かんことを切望す。国内の山村にして遠野よりさらに物深き所にはまた無数の山神山人の伝説あるべし。願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ。この書のごときは陳勝呉広のみ。』、と1910年に書き出した柳田国男の『遠野物語』を、民俗学者の赤坂憲雄さんが新しく読み解く講座が始まります。全12回の長丁場になりますが、刺激的なオンライン講座の前編です。
多数の皆さまのご参加を期待しております!
水野 記
《配信形式》ZOOM 見逃し配信も予定しています
《参加費》3,300円/回 全6回一括申込の場合:18,000円
《見逃し配信公開期間》全回共通:2025年10月17日(金)迄
《各講座の内容》
第1回 2025年4月16日(水)
第2回 2025年5月21日(水)
第3回 2025年6月18日(水)
第4回 2025年7月16日(水)
第5回 2025年8月20日(水)
第6回 2025年9月17日(水)
民俗学者
赤坂 憲雄 (あかさか のりお)
民俗学者。1953年東京都生まれ。東京大学卒。著書に、『異人論序説』(ちくま学芸文庫)、『境界の発生』(講談社学術文庫)、『排除の現象学』『東北学/忘れられた東北』『岡本太郎の見た日本』『象徴天皇という物語』(岩波現代文庫)、『武蔵野をよむ』(岩波新書)、『性食考』『ナウシカ考』(岩波書店)、『奴隷と家畜』(青土社)、『災間に生かされて』(亜紀書房)など。
後編はこちらから!
赤坂憲雄さんと「遠野物語を読む」
《オンライン連続講座》赤坂憲雄さんと「遠野物語を読む」後編・全六回