文●池内明穂(東京本社)
旅先でお土産をあまり買うことのない私でも、欲しい!と思わずにはいられないウズベキスタンのお土産の数々、それら工芸品を製作している工房の様子をご紹介します。
様々な伝統工芸の品々がたくさん!
シルクロードの一大交易拠点として、イスラムとヨーロッパ文化の融合地点でもあるウズベキスタン。東西の技術や美意識が年月を経て混ざりあい、発展をしながらに様々な手工業品に形を変えて、現代に受け継がれています。種類やサイズも豊富です。昔からの建物を土産物店としている店舗は、町の雰囲気と調和し、悠久のシルクロードにタイムスリップしたような感覚を買い物しながら楽しめるも魅力です。
作り手と話し、作り手から物を買う
たくさんの工芸品をお土産屋さんで物色するのも楽しいですが、タシケントには昔のメドレセ(神学校)を伝統工芸の職人達の工房としている場所があります。それが、アブドゥールハシム・メドレセです。6畳ほどの広さの各部屋では、職人が自分の技を磨きながら製作を続けています。見学はもちろん、購入もできます。作り手の顔が見え、製作過程を垣間見ながら、思い出の品を求め、立ち寄ってみてはいかがでしょう。
他にも、ウズベキスタンには作り手と買い手の距離の近さを感じることができる工房が随所にあります。例えば、ヒヴァには街角の小さなお店兼工房、ブハラには看板が出ていないような自宅兼工房などもあります。
ツアーによっては工房に立ち寄ることもあります。数時間滞在し、その作り手と話して仲良くなれば、より一層その品物に愛着や感謝の気持ちが沸くのではないでしょうか。
一緒に作った、その時間も貴重な思い出
折角なら、“自分でも作ってみたい”と思う方もきっといらっしゃることでしょう。ウズベキスタンでは、そういう方も楽しめる、受け入れ態勢の整った工房が国内に点在しています。今回私も2軒の工房で体験をしてきました。工房スタッフや家族の方が直接指導してくれ、作品作りに励みます。出来栄えはさておき、一緒に過ごした時間も貴重な旅の思い出になりますね。
ウズベキスタンの陶器・・・東ウズベキスタンのフェルガナ盆地に位置するリシュタン。その土地で採れる土の成分が陶器作りに適しており、約1000年程前から陶芸が行われていたともいわれています。町には陶器工房がたくさんありますが、リシュタンの陶器作りで有名な1軒にお世話になりました。天然のイシコールという特別な釉薬を使った青色の陶器が特徴です。吸い込まれるような深く澄んだ青色のお皿は、青のタイルで覆われたモスクを彷彿とさせます。また一方、深い黄色や濃い緑色を多用したギジュドゥヴァンも陶器の町として知られます。サマルカンドとブハラの間に位置し、落ち着いた色彩が特徴です。
スザニとは・・・刺繍を施した伝統布。ウズベキスタンの各地方でデザインや色使いが異なります。小さなランチョンマットのサイズから、壁一面に飾られるような大きなものまで様々です。昔は嫁入り道具の一つとして、母から娘へと受け継がれていました。また素材や刺繍の細かさ、古さなどで価値が決まります。ウズベキスタンの伝統工芸の中でも特徴的なものとして認知度も上がってきており、アンティークなどはかなりの高値で取引されるものもあります。ウルグットという町のスザニのバザールも有名です。
※いずれも、現在募集を行っているコースでは、体験プログラムは組み込んでおりませんので、ご希望の方はお問合せください。
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