スペイン語、ポルトガル語が飛び交う南米にあって、異色の国・地域が3つあります。
その名もギアナ三国。ガイアナとスリナムという2つの独立国と、フランス領のギアナから構成されています。知られざる国・地域だからこそ、一日、一日新鮮な光景を目にすることができるでしょう。
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ガイアナ:
西にベネズエラ、東にスリナム、南にブラジルと国境を接し、大西洋とカリブ海に面する元イギリス領。
国名は、先住民(アラワク系)の言葉で“豊かな水”に由来。その名の通り、内陸部に広がる熱帯雨林、ギアナ高地などから流れる幾筋もの川、そして水煙をあげるカイエチュールの滝などが、この国の水源。
最初に入植を試みたのはオランダで、17世紀から18世紀にかけて、3つの植民地を設立しました。紆余曲折の末、イギリスが現在のガイアナを獲得、その植民地首府をジョージタウンと命名しました。
この国の目玉はなんといってもギアナ高地と熱帯雨林の広がる平野との境目にあるカイエチュールの滝。滝の高さ226mは、シングル・ドロップの滝としては世界最大級。水煙とどろく滝は、迫力満点です。
スリナム:
西にガイアナ、東にフランス領ギアナ、南にブラジルと国境を接し、大西洋とカリブ海に面する独立国。
もとの宗主国はオランダで、国名は先住民の言葉で、先住民の一派であるスリネン人に由来しています。
国土の半分はギアナ高地に属し、数多くの川がこの国の植物や、国民を育んでいる、まさに“川の国”。
オランダはこの地に入植し、開墾し、多くのアフリカ系奴隷を大農場開鑿に従事させました。その結果、逃亡奴隷=マルーンを数多く生み出し、マルーンの文化という人為的な生活文化を作ってしまいました。
世界文化遺産に登録されたパラマリボには、瀟洒な木造建築が立ち並び、まるで中世に迷いこんだよう。
近年のインドネシア人の移民により、アジア色の濃い国となっています。小舟での川下りもたのしみ!
フランス領ギアナ:
南米に残った最後の非独立地域、フランス領ギアナ。西にスリナム、南と東はブラジルと国境を接し、大西洋に面しています。長らくフランスの植民地でしたが、1946年には海外県に変更されました。
18世紀末、フランスはギアナ流刑地を建設し、折から増えた政治犯を中心とした囚人をギアナに送り、1953年に流刑制度が廃止されるまで『呪われた土地』や『緑の地獄』と呼ばれ恐れられていました。
フランスなので、インフラは三国で最も整備され、観光事業にも力を入れています。かつての流刑地はサンローラン・ドゥ・マロニや悪魔諸島で観光客を迎え、宇宙センターではロケット発射台も見学でき、県都カイエンヌには、おしゃれなカフェやレストラン、ショップ、ブティックなどが軒を並べています。