春のネパールはこれを見ないと始まらない!
ネパールの春は花咲くシーズン。郊外ではアブラナ畑が黄色く染まり、里山では足元に可憐なサクラソウ、見上げるとモクレンが白い花を咲かせます。春のお花は色々な種類がありますが、ネパールでこれだけは見逃しちゃいけないのが、国花にもなっているシャクナゲ(ネパール名:ラリグラス)です。
日本の山で見られるアズマシャクナゲやハクサンシャクナゲの樹高は、大きくても3メートルほどですが、ネパールのシャクナゲはとっても巨大。なんと20メートルにも達する物があるのです! もちろん、幹周りも一人で抱えられるようなレベルではありません。
日本のシャクナゲをご存じの方は想像もつかないかもしれませんが、「シャクナゲを見上げる」という体験はとっても新鮮です。“ぼんぼり”のような大きな花が頭上を覆うように咲いており、見渡す範囲全てがピンク色! まるで雛祭りのお雛様になったような気分を味わえます。そして見上げれば贅沢にもヒマラヤの借景が。この時、この場所でしか見られない絶景です!
ちなみにシャクナゲには毒があるというのが定説ですが、ここネパールでは花びらを漬物やお酒にして食用にします。ハマったら危険な「大人の味」なんでしょうか? 実際に食べてみたらシャキシャキして美味しかったです。特にお腹も壊さなかったけれど…。
“樹高が高く動物に食べられる心配がないから、シャクナゲが無毒になったんじゃないの?”
という説が社内でまことしやかに囁かれています(もちろんウラは取っていませんよ!)。そうなると、今度はネパールにキリンのような首長動物が闊歩する日も近いのかもしれません。ダーウィン先生、教えて下さい!
「ところで、ネパールに桜はないの…?」と思った方、 実はヒマラヤの桜は秋に咲くんですよ。春のネパールでは、シャクナゲでお花見を楽しんでくださいね。