なかなか開けない梅雨がようやく明けたと思ったら、8月は一転して酷暑の日々が続いていますが、皆様お元気に過ごしていらっしゃいますか?
私は、6月は株主総会の委任状整理、7月は都知事選の投票所の設置・解体と短期のアルバイトをしていましたが、最近ディスカウント系の酒屋さんで週3回程度配送の仕事をしています。コロナと酷暑でステイホームをしているお年寄りからの注文が増えているようで、週末はなかなかの忙しさです。そんなこんなで、すでに髭のない生活(前回の投稿)も4カ月近くなり、家族や周囲の人もすっかり慣れて髭が生えていたころを忘れてしまったようです。
さて、酷暑の日々が続く中でもどこかに出かけようと思っていたら、お客様から面白そうな施設を教えていただいたので家族でドライブがてら出かけてきました。
その施設は埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路。
この地域は利根川、荒川、江戸川、中川、綾瀬川など大小の河川が流れ、周囲に比べて標高が低いため、大雨が降ると水が溜まりやすく、昔から浸水被害に苦しんできました。その問題を解決するため、国道16号線の地下50mに4本の河川と1つの水路から水を引くための地下トンネル放水路が作られました。大雨の際には河川に設置された巨大な「立抗」と呼ばれる縦から放水路に水が流れ込みます。取り込まれた水は「調圧水槽」と呼ばれる巨大な地下プールに貯められ、ポンプで江戸川に放流される仕組みです。
その仕組み自体も興味深いのですが、何と言っても見どころは「日本が世界に誇る防災地下神殿」と呼ばれる調圧水槽。調圧水槽は長さ177m、幅78m、高さ18mの巨大な水槽で、116段(ビル5-6階)の階段を歩いて降りていくことができます。幅2m、長さ7m、高さ18m、重さ500トンもある巨大なコンクリートの柱が59本も立ち並ぶ様は壮観で、「防災地下宮殿」というキャッチフレーズがぴったりです。水槽内に太陽光は届かないため、この日の温度は18℃。外の酷暑が別世界のように感じられます。逆に水槽から出る際には、階段の地上直前で熱風が吹き込んできて、一気に現実に戻されてしまいました(苦笑)
見学は専用サイトからの完全予約制で、現在はクレジットカード決済が必須となっています。8月中は1時間のショートコースのみですが、9月からは3時間の立抗コースも再開予定。建造物、ダム、機械好きの方はもちろん、家族で涼を求めていかれても良いでしょう。今まであまり縁のなかった「インフラツーリズム」という意味でも興味深い見学会でした。
<外部サイト>
首都圏外郭放水路