今週もシルクロードから写真が届きました。
ヒマラヤ造山運動が作り出した奇観 クチャ郊外の天山神秘大峡谷
前回と同じクチャですが、少し趣が違います。
キジル千仏洞は白い断崖にいくつもの石窟が穿たれていましたが、ここは岩がまっ「赤」です。
クチャから約70㎞離れたところにあるクチャのグランドキャニオン・神秘大峡谷（中国名：新疆庫車大峡谷国家地質公園、英語名：Xinjiang Kuqa Grand Canyon National Geopark）です。約2㎞の散策ができる峡谷になっていて、一番狭いところは両手を広げると届きそうなほどに狭いところから50mも広いところまで様々ですが、赤色砂岩が続く岩の回廊となっているそうです。崖の高さは200mくらいでしょうか。
地の底（元海底）から天を仰ぐ （神秘大峡谷にて）
このような地形形成の始まりは約1億4,000万年前（諸説あり）。その後のインド亜大陸がユーラシア大陸に衝突したことで海底（湖底？）にあったこの地域が隆起し、神技のごとき浸食によって神秘的な地形が出来上がったとのこと。峡谷を形作っている砂岩地層はその当時海底（湖底）にあった地層、一説には2500万年前ごろ？の地層だとか。
Z氏いわく、今も、この峡谷を歩くことができるのですが少し坂になっている、「ちょっと歩けないかも」という方には、150元（約3000円）かかりますが、らくだで行くこともできます・・だそうです。今度行ったららくだにしようかしら。らくだで2500万年前の海底を歩く！
また、1999年、ここで小さな洞窟（阿艾＝ああい＝石窟）が発見されたそうです。精巧な壁画が描かれ、一部謎の未解読文字も残されていたとのこと。ただ残念ながら現在は閉鎖されてるとか。唐の時代の防衛線だったこのあたりの防人たちの礼拝所だったのでしょうか。1日も早く見学できる日がくることを願います。
200ｍにも達する崖は何百万年かけて海底（湖底？）に積った堆積物