砂かけ祭り

田人も本気で砂をかけてきます

2月11日、わが町の神社で例年行われている祭りを久しぶりに見に行ってきました。

いつもは閑散としてる参道も、この日は十数軒の屋台が出てにぎわっています。鳥居をくぐると、境内にはしめ縄が張られ、結界がすでに整えられています。
高齢化が進む町でも、数少ない活気あるイベントのようです。ほんの2,3人ですが外国人観光客らしき姿も。

「砂かけ祭り」は廣瀬神社で行われる、五穀豊穣と雨水の多量を願うとともに、厄除けを願う祭りで。砂を雨に見立てて掛け合うことから、そう呼ばれているそうです。
午前中は、拝殿の中で苗代作りから苗取り、田植えの所作を行う、いたって神妙な神事。午後からは境内を「たんぼ」に見立て、同じく苗作り、田作り、田植えの所作を行うのですが、その合間合間に、太鼓を合図に、鋤を持った田人(苗代作りなどの所作をする人)と参拝者が砂の掛け合いをするのです。砂かけが激しいほど雨に恵まれるとのことで、神社側の田人も気合が入っていますし、関係者は「おーい、ここ集中攻撃やー」と参拝者をあおります。子供たちは、親公認で砂まみれの砂の投げ合いができるので、めっちゃテンションが上がってます。

田作りで登場する牛さんと犂(左下隅に写ってます)


早乙女が登場し、田植えの所作


1回5分程度の砂の掛け合いは、再び太鼓の合図で1回終了となり、次の所作の後、次の砂かけへと続いていきます。合計8~10回の砂かけが行われました。田人は鋤を持ってるとはいえ、全方向から砂が飛んできますからなかなかの重労働。参拝者側も、田人が2,3人出てくることもあるので、1人の田人だけ見てたら後ろから砂が飛んでくることも多々。

大人たちも、子供に交じってしっかり砂かけてました。コロナ前は、最後に、虫よけ守りの松苗と無病息災祈願の田餅が、檀上から投げられ、奪い合うようにそれを受け取るのが参拝者の楽しみの1つだったのですが、コロナ以後は中止になって、配るようになったとのこと。ちょっと残念。

コロナ後、配られるようになった松苗と田餅


神社の説明では、天武天皇4年から、年に2回雨の神を祀るようにとの宣旨があり、毎回勅使が来る国家行事としてまつりごとが南北朝時代まで行われていたそうです。それ以後は国家ではなく神社のまつりとして継続しているとか。歴史あるお祭りだったんですね、(勅命で砂の掛け合いはしてなかったと思いますが・・・)

名のある神社仏閣も、身近すぎて、いつでもいけると思うと、なかなか足がむかなかったりしてましたが、行ってみると、その価値に気づかされます。
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関西の皆様、近い名所で、行ったことある方も多いと思いますが、仏教美術の先生の案内でもう一度見直してみるのはいかがですか?

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