北スペインと南フランスの境に位置するピレネー山脈。氷河の浸食による断崖絶壁や圏谷(カール)が際立ち、森林地帯や草原地帯と共に美しくそして迫力のある絶景を作り出しています。その中の一つ「オルデサ渓谷のハイキング」では壮大な絶景と豊かな自然が織りなす美しさを体験することができます。緑豊かな森林から壮大な滝、息をのむような渓谷のパノラマビューまで、トレイルの一歩一歩が新たな魅力を引き出します。
オルデサ渓谷ハイキング地図
オルデサ国立公園の玄関口トルラからシャトルバスで約20分で国立公園の駐車場に到着。そこからハイキングやトレッキングルートが出ています。その中でも無理なく且つオルデサ渓谷歩きを満喫できるコースが「コラ・デ・カバージョ滝ハイキング(往復約6時間)」です。駐車場からトレイルを歩き始めるとブナの林や森が現れます。夏は緑豊かな木々、また秋には紅葉など季節ごとのハイキングが楽しめます。アラサス川沿いのブナ林や森の中を歩きながら、途中、コタトゥエロ滝やクエバ滝などを訪れながらまずはエストレッチョ滝を目指します。途中、ブナ林や森の切れ目からは左右に断崖絶壁の岩山が見え、美しさと共に大迫力の眺めを作り出しています。こうして歩くこと約1時間、ブナの森の奥から轟音が響きだし、展望台へ降りると目の前にエストレッチョ滝が現れます。切り立った岩の間から流れ落ち、今まで見てきたコタトゥエロ滝やクエバ滝とは違い迫力が増します。
(写真提供:Jose Miguel Sanchez)
(写真提供:enDESTINO)
エストレッチョ滝からもしばらくの間ブナの林や森が続きます。少し上りが続き、ソアソ滝を過ぎ石段を上がりきると目の前に広大なソアソ圏谷と真正面に聳えるモンテペルディード(3,355m)が現れます。ソアソ圏谷に入るとアラサス川沿いにほぼ平坦なトレイルが続き、左右にはピレネーの雄大な岩山が見え、素晴らしい絶景が広がります。こうしてエストレッチョ滝から歩くこと約2時間、最終目的地のコラ・デ・カバージョ滝に到着です。ソアソ圏谷から流れ落ちるこの滝はまるで馬の尻尾の様な形で滝が流れ落ちているためスペイン語で「コラ=尻尾」「カバージョ=馬」を意味するこの名前が付けられています。ここで時間を過ごした後、再びスタート地点へ戻ります。このハイキングでは様々な滝と断崖絶壁の岩山が織り成すオルデサ渓谷の絶景を満喫できます。