●添乗ツアー名: ボールを持って大草原の村へ! 8/12(水)発
モンゴル 草原でサッカー交流と乗馬を楽しむ5日間 ─ 騎馬民族・遊牧民の伝統を知る ─
2015年8月12日(水)~8月16日(日)
写真・文●竹嶋 友(風カルチャークラブ)
もちろんフィールドは、そう、大草原です!
(※ページ中盤に動画もあります)
今回は公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の方が、Jリーグで運営している国際貢献事業プロジェクトも兼ねてツアーに参加され、モンゴルの子どもたちにユニフォームを配るという、スペシャル付きの旅となりました。
詳しくはこちらをご覧下さい→ Jリーグ国際貢献事業のお手伝い(ブータン・モンゴル)
初日
300枚のユニフォームと集合!
成田空港でご参加のメンバー2名様と合流。Jリーグ国際貢献事業の一環で、モンゴルの子どもたちにプレゼントするユニフォーム300枚などを持参されての集合です。モンゴルサッカー協会やMIATモンゴル航空の協力もあり、超過荷物も見事クリア! 無事ウランバートルに到着し、ホテルで夕食。ここで、MKT(風モンゴル支店)が作成した特製オリジナルユニフォームを各参加者(選手?)にお渡しします。ユニフォームにはご希望の背番号と自分の名前入りで、とにかくお揃いのユニフォームですので、一気にチームの団結が深まる感じです! いちばん喜んでいたのは、MKTスタッフのプージェー。プージェーの名前は「PUREVSUREN」なのですが、オーダーしたユニフォーム業者がスペルを間違えて、「PUREWSUREN」にしてしまったようで、それを業者が慌てて白いペンキで「W」の1つのVを消して無理やり「V」にした痕跡があり、一同で大爆笑! せっかく上がったプージェーのテンションも一気に逆V字(?)下降に…。
まぁとにかく、翌日からの交流の成功を祈って、まずはチンギスビールで乾杯!
2日目
ちょっと寄り道して…1発目のサッカー交流!
ウランバートルを出発して、目的地バヤンウンジュール村までは車で約3時間。途中、ウランバートル郊外にある町ゾーンモドに立ち寄り、町のサッカー協会にご挨拶。その後、「せっかくですので…」ということで、ゾーンモドの子どもたちと早速サッカー交流! 雨が降っていたので体育館でやったのですが、それまで日本人に緊張気味の子どもたちが、サッカーが始まった途端緊張も溶けたようで、とても楽しそうでした。やはり言葉を超えるサッカーの力はすごい! と、改めて実感した瞬間でした。
ゾーンモドで子どもたちと別れ、一路バヤンウンジュールへ。移動の車窓から、広大な草原とそこでのんびりと草を食む動物たちの、いつも変わらないモンゴルの光景がありました。いや~、やっぱりモンゴルは草原だな~。
ウランバートルから続く草原の真中に敷かれた舗装道路から左に逸れ、草原の道に入ると、この日からの宿泊場所であるアルブルドキャンプはもうすぐです。
そこにラクダがいるなら、乗る!
アルブルドキャンプは、モンゴルと中国の内モンゴル自治区にまたがり、世界で4番目の広さを誇るゴビ砂漠の北端にあたる位置。キャンプの周辺には砂丘が広がり、ラクダもいます。モンゴルのラクダは2瘤(こぶ)ラクダですので、瘤と瘤の間にちょうど跨れるので乗りやすいのです。ということで、私たちもラクダ乗り体験!
3日目
体内時計が「草原時間」に?
草原での朝は早い。誰かに起こされるというよりもなぜか早く起きてしまう。昨晩は、草原に仰向けに寝そべり地平線まで無数に散りばめられた満天の星空を眺めて、少し寝不足気味のはずなのだが、でも起きてしまう。モンゴルに来ると、時間に縛られるというよりも自然の摂理に体がしたがうのだろうか、と思ってしまう。早く起きると良いこともある。そう、草原から上る朝陽を眺めることができるのです。
草原でサッカー交流!
この日は、バヤンウンジュール村の学校を訪問し、村の子どもたちとサッカー交流です。キャンプから車で約30分ほどで到着。はじめは誰もいないグランウンドでしたが、徐々に人が来始めて、最終的には子どもからおばあちゃんまで家族連れで集まってきて、何だか村のお祭りのような雰囲気に(笑)。
ボール1つあればできるのが、サッカーの良いところ。子どもたちとウォーミングアップ代わりにボールを蹴り始めます。フィールドは大草原ですので、どれだけ遠くにボールを蹴っても、ただ取りに行けばよいのです。
動画もご覧ください!
動画提供:公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)様
村の家族が応援する中、グラウンドで子どもたちとの試合を楽しんでいると、バイクに乗った少しいかついお兄さんたちが集まってきて、ニヤニヤしながら試合を見ているのに気がつきました。どうやら、我々日本人とお兄さんたちで本気の試合をしたいようです。「よーし、そういうことなら」ということで、次の試合はこのお兄さんたちと勝負です!
勝負にこだわるモンゴル人気質はよく知っているので、我々も「スイッチオン」で、一気に本気モード! お兄さんたちはつま先が固い遊牧民ブーツを履いている人もいて、体同士のぶつかり合いのときには、間違ってそのブーツで蹴られないか少々怖かったです…。
お兄さんたちとの試合中、うって変わって観戦側にまわった子どもたちが、自分のお父さんやお兄ちゃんの応援でかなり盛り上がっていて、結果的にこのお兄さんたちとの特別マッチは大変よかったです。結果は…我々日本チームが何とか勝ちました! ふぅ、怪我しなくてよかった…。試合後はお互いの健闘を讃え握手をしましたが、お兄さんたちの握る力が強かったのは気のせい(!?)
サッカーの後はみんなで食事
サッカー交流の後は、そのままグラウンドで車座になってみんなで昼食。モンゴルの伝統食ホーショール(揚げ餃子)にかぶりつきます。数時間前まで全く見ず知らずの日本人だったのが、サッカーを通して子どもたちや村人と心が一気に近づけたのが、こんな食事の場面でも感じました。
食事の後のデザートはスイカを用意していました。夏にスイカといったら、スイカ割りでしょう! ということでその辺にあった鉄の棒でスイカ割大会スタート。子どもたちにとってやはり初めての体験だったようで、もう大騒ぎでした。
乗馬に挑戦!
午後は、キャンプに戻って乗馬で草原に繰りだしました。ここバヤンウンジュール村一帯は優秀な馬の調教師がたくさんいて、モンゴルの伝統的な夏の祭典「ナーダム(競馬、相撲、弓射の3つの競技からなる年に1度のお祭り)」でも活躍する競走馬の産地として知られています。まずはガイドから乗馬レクチャーを受け、乗馬インストラクターのサポートのもと馬に跨り、進め方や止め方などを実際に確認していきます。メンバーお2人は多少の乗馬経験があったようで、スムーズに馬を操っておられました。
ゆっくり並足の乗馬で目指す先は、ご近所(といっても3kmほどの距離)にある遊牧民のゲル(モンゴル式住居)。途中、砂丘を通るので馬を降りて一休み。あたり一面は大砂丘!
砂丘で一休みした後、再び馬に跨って行くこと約30分、遊牧民のお宅到着。家族はちょうど馬乳酒づくりのための馬の乳搾り中でした。ゲルの中におじゃまして新鮮な馬乳酒をいただきました。このご家庭のお父さんは優秀な調教師のようで、ゲルの中にはトロフィーや表彰状がずらり。我々も簡単なモンゴルを使い、馬や草原での暮らしについて会話をしました。
4日目
草原→ウランバートルへ
翌朝、草原に別れを告げてウランバートルに戻りました。草原から戻るといつも「うわー、都会だな~」思ってしまいます。実際、首都ウランバートルは人口がますます集中傾向で、マンションや高層ビルの建築など発展が続く反面、慢性的な渋滞や大気汚染の問題も抱えています。
午後、ウランバートル市内にある学校、「新モンゴル高等学校」を訪問しました。目的は、日本語コースで学ぶ現地の高校生とサッカー交流すること。
入り口で先生の出迎えを受け、まずは校舎の案内をしていただきました。
この高校には日本人の先生が何人かいて、日本語コースではネイティブな日本語を教えるのはもちろんの事、日本の文化や習慣、さらには「空気を読むとは」などの日本人的な感性にいたるまでを教えているそうです。とても力を入れていますね。日本人としては大変嬉しいことです!
モンゴルで3試合目のサッカー交流!
校舎で日本語コースで学ぶ生徒さんたちとも合流し、いよいよサッカー交流! と思ったら、学校校舎の増築工事により、急遽学校のグラウンドが使えなくなったそうで、別の場所に移動となりました。グラウンドで改めてお互いに自己紹介。相手はもちろん日本語を学ぶ若者ですし、先生からも「たくさん日本語で話してあげてください!」と言われているので、もちろん日本語でやります。上手な子やまだ簡単な言葉しか話せない子色々ですが、お互いに「理解しよう」という気持ちが大事ですね。何より私たちにはお互いに「サッカー」という共通言語がある!
3時間ほどサッカー交流を楽んだ後は、出前のピザと炭酸飲料を囲んでそのまま食事しながら若者と交流しました。「また、日本で、サッカーを、したいです」と言ってくれた男子、日本で待ってるぞー! 早いもので、翌日は帰国です。
旅を振り返って
FOOTRAVEL企画として、今回初めての実施となったモンゴルサッカー交流ツアー。振り返ってみると、やはり「サッカーってすごい!」ということ。たとえモンゴル語が話せなくても、草原でも街でも同じサッカー人としての共通意識があれば、その時点で何となく仲間意識が芽生え、実際に試合中にゴールを決めれば自然と笑い合いながらハイタッチをし、試合後には外国人同士という垣根を越えてすでに「チームメイト」という感覚になる。
私もプージェーもガイドや添乗員という立場ですが、同じユニフォームに袖を通し試合にのぞめば、そこはもう仕事というよりも「チームメイト」という感覚になってしまうのです。そういう意味では、日本人同士にしろ、現地の方々とにしろ、今まで経験した事がないくらい色々な人との一体感がある旅となりました。
「サッカー」を通して世界の人々と交流を図る、FOOTRAVELの旅。
ぜひ皆さんもチームメイトになり、一緒に旅をしませんか?
「FOOTRAVEL」今後の設定ツアー
【FOOTRAVEL】ボールを持って砂漠の村へ!
終了ツアー 3/1(水)・4/27(木)発 モロッコ サハラ砂漠でサッカー交流10日間 ─ 砂漠の民ベルベル人の伝統を知る ─
【FOOTRAVEL】 ボールを持ってヒマラヤの国へ!
終了ツアー 2020/3/6(金)発 ネパール サッカー交流と山村ホームステイ6日間 ─ 復興支援を知り伝統のホーリー祭に浸る ─
【FOOTRAVEL】 ボールを持って天空の遺跡へ!
終了ツアー 9/20(金)・2020/4/27(月)発 ペルー マチュピチュの村でサッカー交流8日間 ─ インカの歴史と暮らしに触れる ─
【FOOTRAVEL】 ボールを持ってカンボジアへ!
終了ツアー 8/16(金)・9/1(日)発 カンボジア サッカー交流とアンコールワット5日間 ─ 遺跡と農村の暮らしを知る ─
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FOOTRAVELツアー他の添乗レポート
添乗報告記:「FOOTRAVEL」アンコールワット・地元の子供たちとサッカー交流!
添乗報告記:「FOOTRAVEL」ネパール・被災地の山村でサッカー交流!