風スタッフも薄々気づいていることでしょう。私のデスクの上にある癒しスペースに、毎夏1~2体ずつ、フェルトの動物たちが増えていることを。(2016年4月現在、5体の動物が並んでいます)
以前ご紹介したモンゴルのあったかウールのフェルトグッツもお気に入りなのですが、より私好みのかわいさなのが、キルギスのフェルトグッツ。昨夏はカリブーと馬とロバの3体が仲間入り。このほかにも、めがねケースや名刺入れも購入。えぇ、ハッキリいって、ひとめぼれでした。
しっかりとした厚みのあるフェルトは、草木染のやさしいアースカラーで染められています。ひとつひとつ、手作りで丁寧に作られており、手にした感触がふわっとしていて、何より手触りが気持ちいい。そして、さりげなくあるワンポイントの刺繍がまたかわいらしい。おもわずほほえんでしまう愛らしさなのです。
これらの商品は、キルギスのどこでも買えるわけではなく、限られたお店で販売されています。私が同行したツアーで訪問した場所では、カラコルの街中とビシュケクのデパートで販売されていたのを確認しています。ちなみに品揃えなどは圧倒的にカラコルのお店がお勧めです。(日程表には特に記載していませんが、風のツアーでカラコルに滞在するツアーではこちらのお土産が購入できるお店に立ち寄るようにしています)
実は、知る人ぞ知る、このプロダクトには、日本の「無印良品」さんが関わっています。
[MUJI×JICA 一村一品商品化プロジェクト]
無印良品のキルギスでの商品開発は、2010年末、クリスマスのギフト商品として、生産者支援につながる商品がつくれないかと、JICAに働きかけたことがきっかけだそうです。
80を超える世界の手工芸品のなかから、商品化の可能性を見出されたのが、キルギスのフェルト工芸。こうしてMUJI×JICAのキルギスのフェルト工芸商品化プロジェクトは、2011年に始動しました。
JICAは、ソ連崩壊から20年以上たち、地域経済の衰退といった問題が深刻化しているキルギスで、日本発祥の一村一品運動をベースに、農民が収入を得て、コミュニティの活性化を図る支援活動をしています。
キルギスのフェルト工芸を産業として成り立たせることは、現金収入を得る機会の少ない、農村部の女性に職と雇用が生まれ、現金収入を得ることが出来、女性の地位向上にもつながるのです。
無印良品は、通常の商品と同様の品質、デザインレベルを追求することで、結果として、キルギスの生産者は収入を得るだけでなく、ものづくりのノウハウを学ぶことができ、一方、無印良品側では、現地の方々から労働力を得て、良質な製品を市場に流通させるという良い関係を築いています。
日本人が関わり、キルギスの産業や雇用、コミュニティの活性化にもつながっている一村一品プロジェクト。このように、丁寧につくられた良いプロダクトは、見ているだけで心をほっこりさせてくれます。きっと女性の方は、お店に入った瞬間にときめくこと間違いなし。
ぜひキルギスに行った際には、フェルト商品を手に取っていただき、キルギスの女性の活躍を応援していきましょう!
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