英国で、夏の旅行予約が殺到しているというニュースをjiji.comが報じた。予約は、2021年の7月〜10月が大半で、年明けてから1/18までの2週間の予約は、英長距離バス会社ナショナル・エクスプレスでは、65歳以上については昨年の185%増だそうだ。その要因は、昨年の12月から開始されたワクチン接種の今後の接種計画が発表され、3月末までには50歳以上は全員受けられると示されたことで、旅行熱に火がついたそうだ。遠く離れた日本にあっても、旅行に対する思いの強さに元気づけられる。
日本でも、国内旅行から始まることはGo To トラベルが始まった時の様子からも確かなことだ。それにしても、日本は何故こんなにワクチン接種が遅いのか。慎重になっているのは分かるが、他国より半年近く遅れるのは解せない。オリンピックをやると言っている一方で、高齢者接種が終わるのが4月末、5月から一般と言われ出した。これでは、夏の旅行需要にもオリンピックにも間に合いそうもない。
雇用調整助成金の特例延長がほぼ決まり内容も少し分かってきた。今週末には詳細が発表になるようだが、皮肉なことに緊急事態宣言が延長されれば特例も延長になるという。感染拡大を望むなどあり得ないが、緊急事態宣言が終了しても私たちの仕事は戻らない。本音を言えば、緊急事態宣言と雇用調整助成金を関連付けることはやめてほしい。
そう思っていたら、売上額が一定の基準を下回る場合は現行の措置を継続するという話も出てきた。ならば、旅行会社は当面は救われる可能性がある。年内は何とか助成金で持ちこたえられれば、海外旅行再開の希望が見えてくるかもしれない。大いに期待したい。
どんなことでもそうだが、困難にぶつかり状況が悪くなっていくときは、一致団結して立ち向かえるものだが、事態が好転し出口を模索し始めると、かえって団結が崩れ、違う方向を目指してバラバラになる。
山登りと一緒だ。みんなが違う方向を目指したら収拾がつかない。今の日本は、出口はまだ見えていないが混乱を来し始めているように感じる。
はたして、菅総理のいうようにワクチン接種で気分が変わるのか。混乱を収める唯一の手段は政治力である。話し方は下手でも構わない。実効性のある政治家として今は頑張ってもらいたい。ワクチンで全てが解決するとは思えないが、ワクチンの接種が順調に進むことを只々願うのみである。