矛盾だらけの世界

今日の東京の新規感染者は537人。先週から515人減った。やはり、首を傾げるようなすごい減り方だ。人流抑制は大してできなかったのに何故か。季節性が要因ではという見方もあるが、秋になると流行が収まる要因はまだ不明だ。本当に、このウイルスは人間を翻弄し嘲っているかのようだ。

一方、ワクチン接種は日に日に進み、100人当たりの接種回数は122.4回(日経新聞のチャートで見るコロナワクチン世界の接種状況より)。私は、ワクチン接種が始まったときからこのデータを毎日見てきた。早く進めと祈るような気持ちで毎日見てきた。UAEはなんと199.0回。どうやったらこんな数字になるのか。これに続く国は、ウルグアイ173.8回、パラオ169.2回、カタール164.3回、イスラエル162.8回。英国は、これらの国に比べると低く139.3回である。日本は、毎日1.2回程度増えていくので、あと2週間ほどで英国を抜くかもしれない。11月には、おそらく160回台に達するだろう。

一方で、一向に接種が進まず、まだ、10回にも満たない国が40もある。そのうち、1回未満が8か国。そのほとんどがアフリカの国々だ。同じ中東の国なのにシリアは3.1回。政治的な混乱下にあるアフガニスタンは5.2回、ミャンマーは15.1回、イラクは17.0回である。WHOのテドロス事務局長が先進国のブースター接種に待ったを呼び掛けるのも理解できる。政治の貧困で苦しみ、難民となって辛酸をなめ、新型コロナ感染の恐怖にも晒される。今に始まったことではないが、世界は、矛盾だらけで不公平だ。

些末な例で恐縮だが、月次支援金の申請をしたが不備でやり直しになった。その結果、未だに4月分すら支給されていない。昨日、業を煮やしてコール・センターに電話したら、内容に関しては何も答えられません。待っていただくしかありません。の一点張りだったので、経産省に電話したら、これまた同じ答えを繰り返すだけ。弊社にもコール・センターで副業しているスタッフもいるから電話の相手を責める気はないが、経産省の人間は違う。諦めろということですかといっても、同じ答えしか返ってこない。ハローワークなどはもっと丁寧な対応だが、どうも経産省は、不備で申請したのが悪いと暗に言っているような冷たい態度である。まさにあの「当局」であり国家権力という圧力しか感じない。

それはともかく、ワクチンでの集団免疫は難しいと判った今は、やはり検査をうまく使って早期発見、早期隔離、早期治療が、最も有効な感染拡大阻止対策になると改めて思う。今日、ドラッグストアを覗いてみたが、まだ、医療用(厚労省が認可済み)の抗原検査キットは置いてなかった。早くいつでも安く手に入りようにして欲しい。もしかしたらツアーで使えるかもしれない。ブレークスルー感染があるなら、毎日、全員検査したらいい。それが一番効果的だとオリパラが証明している。後は、如何に安くこのキットが使えるかだ。これくらいは国が対応できるはずだ。日々、これでもかと嫌な思いをさせられながらも、やはり国に期待するしかない。悔しいが、それしか道がない。

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