withコロナの世界へあと数歩

昨夜は、空港でのインタビューなどをどこのテレビ局でもやっていた。ようやく海外旅行に追い風が吹いてきたと感じる。ご存じの通り、昨日9/7から水際対策が緩和され、1日の入国者数の上限が5万人になり、ワクチン接種3回を条件に帰国前72時間以内のPCR検査が不要になった。これで陽性になれば帰国できないという心配が大きく軽減された。

オミクロン株が主流になっている今、ワクチン接種3回を条件にすることにどれほどの意味があるのか疑問だが、今まで、なかなか緩和されなかった日本にしては、よくぞPCR検査を不要にしたものだと久々に興奮している。もう一歩踏み込んで、ワクチン接種の条件を撤廃していただけたら申し分ない。

ところが、これで支障なく海外に行けるかというとそうでもない。航空会社は、訪日客を増やす施策を国が打ち出さないと増便を行おうとしない。だから、ネパールへ行く飛行機は便数が少ないため、混んでいて料金も高い。それでもキャセイ航空が飛び始めるので、11月からは行きやすくなる。今、ツアーのスケジュールを組み直して皆さんのもとにお届けする作業を進めている。

それにしても、訪日客に対する水際対策は厳しい。その最たるものは、すべての国にVISAを求めていることだ。コロナ以前は、先進諸国やアジアの国々でもVISA相互免除措置が大半だったのに、コロナが始まってまもない2020年3月に相互免除を中断して以来、未だに再開されていない。

相手国がwithコロナに転換し日本人に対してVISAを不要にしていても、日本は全世界にVISAを求め続けているのである。これでは、訪日客が増えるはずがない。まるで鎖国のようだと揶揄されるのも仕方なかろう。

何故、こんなに厳しいのか。しかもツアーでないとVISAがおりない上に、受け入れ側の日本の旅行会社は、そのツアー客と何時でも連絡できるようにしておかなくてはならない。そこまで管理する必要があるのだろうか。

しかし、昨夜、テレビのインタビューに応えていた旅行関係の某研究所の方ですら、「訪日客が増えて感染が拡大しても困るから気をつけなくてはならない」などと述べているくらいだから参る。何も外国人と日本人を分ける必要は一つもない。外国人だけが感染を広げるわけではない。第一、日本国内で感染がこれほど広がっている段階で、海外から来る人が今以上に感染を広げる要因になるのだろうか。

新しい変異株ももはや上陸は防げないと判っている。むしろ訪日客の方が、日本で感染するかもしれないと心配をしているくらいだ。何回もいうが、もはやコロナ禍は感染者をどう治療するかに焦点が移っている。感染拡大は防ぐことに焦点が当たっていた段階とは全く違う。ALL医療で対応する形に切り替えて、誰でも簡単に医療にアクセスできることこそが重要である。

オミクロン株に対応したワクチン接種も早々に始まるようだが、ワクチン効果が出て12月にも予想されている第8波が、第7波より小規模に収まれば、感染症法上の2類相当から5類への変更の議論も本格的に俎上に登り、本格的にwithコロナの世界へと移行するのかもしれない。やっと先が見えてきた。出口まで、あと数歩である。

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