先週の土曜日から3泊4日でグアムに初めて行ってきた。(一社)日本旅行業協会の役務だが、弊社のツアーデスティネーションにはまずならないから、社内からは「何しに行くのですか?」と疑問の声も聞こえた。
グアムには2019年で69万人の日本人が訪れている。2017年には韓国に抜かれて2番目になってしまったそうだ。それでも日本の旅行会社にとっては大きなマーケットであることは間違いがない。しかも、旅行会社のパッケージを利用するお客様が多く、OTAを使う人は少ないというから、これまたビックリである。
グアムに16:00くらいに到着したが、ほぼ同時刻に韓国からの便が到着し、イミグレーションは長蛇の列。全指の指紋を取り質問を幾つかされる。丁寧といえばそれまでだが、とにかく時間がかかる。入国にほぼ一時間かかった。
後で分かったことだが、韓国からは、今現在、何と一日8便が飛んでいるそうだ。若いカップル、家族、グループ等々年齢層も幅広くすっかりコロナ前に戻っている。日本に比べてコロナの水際対策がいち早くほぼなくなった韓国では、もうすっかりコロナは過去の話となり海外出国ラッシュだそうだ。最後の日の夜に、観光ではお決まりのコースだというが、チャモロ音楽とダンス・演舞ショーを見に行ったが、日本人は、私たちだけ、200人くらい入る会場は韓国人で埋まっていた。
一方、日本からは、JALもANAも飛んでおらず、ユナイテッド航空が成田からは週4便、羽田からは何も飛んでいないという状態である。今回はユナイテッド航空で行ったが、160人乗りに50人ほどの搭乗で、帰りは20人ほどしかおらず、毎便こんな調子だというから驚く。修学旅行も秋には計画されていたが、ワクチン接種3回が壁になりすべて取り消しになったそうだ。学校では、ワクチン接種をしているかどうかを聴くのは禁忌。だからといって全員PCR検査という訳にもいかない。第一、陽性になったら生徒だけ残して引率者が帰れるはずがない。
今回は、大手旅行会社の現地に駐在するスタッフたちが出迎えてくれた。コロナで観光が消失し、昨年4月に、さあ、これからだと思ったら、日本人は全く戻ってこなかった、と嘆きの言葉が殆どだった。同じ仕事をするものとしてその気持ちが痛いほどよくわかる。なんとか今年こそという切なる声が耳に残る。
コロナになって旅行会社は例外なく苦境に立たされたが、回復には濃淡が出る。いち早く回復した業務渡航専門の旅行会社や、国内旅行やワクチン接種などの公的業務を引き受けて黒字化した大手旅行会社もある。誰しも、自社だけは何とか生き残りたいと思うのは当然だが、他者のことも思いやる、そんな視点が困難な時ほど必要だと思う。
グアムは弊社が扱うデスにはならないが、現地の人たちの気持ちを直接聞くことで勇気づけられた。弊社の現地スタッフたちも同じ気持ちで日本人が来ることを心待ちにしているに違いない。