必読☆モンゴル乗馬の実際

モンゴルで大草原を駆ける
モンゴルと言えば乗馬! 大草原を思いっきり馬で駆け巡りたい! という方は多いはず。特に日本の乗馬クラブで埒(ラチ・馬場の柵)の中で乗ることにちょっと飽きてきた方などは、その思いが強いのではないでしょうか。しかし、モンゴルと日本では馬の事情が全く異なります。モンゴル乗馬を楽しむために、ぜひその違いを知ってください!

遊牧民のもつ馬は半野生である

日本で「家畜」というと、食事から活動範囲から全てを人間に管理された経済動物をイメージしますが、モンゴルでは違います。遊牧民たちの持つ「家畜」たちには所有者がいるものの、基本的にそれぞれの動物たちの自主性によって日々を過ごしています(群れを追ってゲルの近くに戻したり、よい草があるところに連れて行ったりはしますが)。家畜たちは遊牧民の生活に必要なものを提供してくれる、大切な暮らしのパートナーなのです。

風の旅行社の乗馬ツアーでは遊牧民から馬を借りてお客さまに乗っていただきますが、その馬たちも同様です。遊牧民たちは春頃から「人が乗る用の馬」を調教しますが、たくさんいる「ほぼ野生」の馬すべてを調教することはできません。自分の持っている馬たちの中で人を乗せることに適した馬を見極め、限られた頭数だけを仕上げていきます。ちなみに「人が乗る用の馬」とて人を乗せていない間は群れに戻って過ごしますから、ウマとしての誇りは持ったままです。生き物として、とてもカッコいいですね!

乗り手の気合・気構えはとても大切


さて「人が乗る用」として仕上げられた馬たちも、決して「走るための乗り物」ではありません。人を乗せたいわけではなく、人を乗せることに多少は慣れている・乗せてやってもいいかなと思ってくれている(と信じたい…)程度なものです。ですからある意味、思い通りに動かないのは当然。どのくらい強さでチョゥ!(モンゴルの「進め!」の合図) と言えば伝わるのか、自分がどういった姿勢でいれば気持ちよく動いてくれるのか、馬の反応を見ながらコミュニケーションを取りましょう。文字通りウマが合う・合わない問題はあるものの、気持ちが通じるようになった時は草原を駆け抜けている時と同じくらいの気持ちよさを味わえます。

「オートで動く」のメリット・デメリット

ここまで読んで「わたしには難しいかも…」と思った方へ、もう少しだけ時間をください。モンゴルで「馬を自分で走らせる」ことには技術を要しますが「馬の上に乗っかっている」だけなら比較的簡単です。その秘密は馬たちが普段から群れで生活しているところにあります。

常に群れで動くことを基本としているので、人を乗せている時も先頭の馬・前の馬について「オートに」動くことがほとんどです。そのため乗り手側の技術に足りないところがあっても、馬側が周りの動きにあわせて歩いたり、止まったりしてくれます。乗っている人は、まずはリラックスして馬の上にいられるようになりましょう。これならできそうですよね!

ただし気を付けなければいけない点もあります。日本の乗馬クラブでは馬と馬の距離をあけて乗るように指導されますが、モンゴルでは特にそのような決まりはありません。馬同士の仲が良ければ前の馬のお尻に顎を乗せたまま歩いているときもありますし、汗を落としたいと思って乗っている人の脚に顔や首をこすりつけてくることもあります。また仲が悪ければ喧嘩にならないように順番を入れ替えたり、距離を離して乗るように言われることもあります。馬や乗っている人の状態に応じて、求められる対応(指導される内容)は変わるので、少し戸惑ってしまう場面もあるかもしれません。もし、乗っている間に「なぜだろう?」と感じたら遠慮なく同行しているスタッフに声をかけてみてください。きっと理由を教えてくれますよ!

馬と馬の距離感は近い

日本では~を捨てて、モンゴルを楽しもう

日本で乗る馬、モンゴルで乗る馬、どちらも同じ「ウマ」という生き物ですから、生物としての基本性質は同じです。ただし暮らしている環境や人と馬との関わり方には大きな違いがあります。その時々で、目の前にある状況・対象に合わせて柔軟に対応していくのがモンゴル流。馬の背を通じて感じるモンゴルは、とても力強くしなやかで、畏れと安心感を同時に与えてくれるところです。せっかく広い広い大草原に旅するのですから「日本では~」という常識を一度横に置いて、彼らの世界観に触れさせてもらうのはいかがでしょうか? モンゴルの草原で、お待ちしています。

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