ギリシアの土産物で一考察

アクロポリスの丘(ギリシア)

アクロポリスの丘(ギリシア)


ギリシアに行ってきました。パルテノン神殿のあるギリシアです。久しぶりの欧米圏突入です。それもヘレニズム期を経て、神々の美しい肉体美を数々の彫刻に残した、あのギリシアです。
アクロポリスの丘の麓を散策していたとき、こんなものが目に留まりました。
これだけ堂々と露天で見たのはブータンの「ポー」以来です。
アテネで見かけた土産物の1つ

アテネで見かけた土産物の1つ


土産物の主人に「これは伝統的なお土産か?」聞いたところ、「いんや、お遊びだよ」的な回答。この回答に満足できず、夜、宿の主人に写真を見せて聞いてみたら、神妙な顔つきで「ディオニソスのお祭りに関係するものじゃないかなあ」的な言葉。その信憑性は不確かですが、調べてみると・・・。

ディオニソスはトラキア地方(トルコ、ブルガリア、ギリシアの国境あたり)で信仰されていた神が輸入されたとも言われていて、葡萄酒と豊穣の神として知られています。ローマ神話ではバッカスと名前が変わりますが、「豊穣の神」なら「ギリシアのポー」にも結び付きそうな情報です。また、陶酔の神とも言われ、ギリシアから西アジアを経てインドまでブドウの栽培と葡萄酒の作り方を伝えたことから神と崇められ、ディオニソスの祭や信者がたちが陶酔の中で狂乱に及ぶ密儀などもあったようです。当の土産物がディオニソス関連のものである可能性が強まってきました。

ディオニソスの祭は南イタリアを経て古代ローマにも移入されましたが、紀元前200年ごろ危険視され禁止されたそうです。ただ、謝肉祭にその名残を残しているとも。確かに南イタリアの港町バーリでも同じ土産物が売っていました。また、有名なポンペイの遺跡にも、ディオニソスの密儀を描いたと言われる壁画が残されています。

南イタリアバーリの町でも売っていました

南イタリアバーリの町でも売っていました


ディオニソスの密儀を描いたと言われるポンペイ秘儀荘の壁画

ディオニソスの密儀を描いたと言われるポンペイ秘儀荘の壁画


この記事を見てトルコからギリシアをたどって南イタリア、そしてポンペイへ行ってみたくなった方はこんなツアーはいかがでしょうか?

イスタンブールからローマへの道14日間

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