5月11日から始まった大相撲5月場所もすでに中日を終えました。今場所の話題は新横綱の鶴竜! 賜杯奪還に燃える白鵬! ようやく髷が結えるようになった若武者遠藤! と言ったところですが、モンゴル好きとしては見逃せない関取が誕生したのです!
その名は「逸ノ城(いちのじょう)」。角界を席巻するモンゴル勢の一人ですが、これまでのモンゴル人力士と決定的に違うのは朝青龍や白鵬がウランバートルなど都市部の出身であるのに対し、彼はウランバートルから遠く離れたアルハンガイ県出身。なんと初の遊牧民力士なのです。
NHKのインタビューに答える逸ノ城
化粧まわしは青空に草原に馬!
化粧まわしは青空に草原に馬!
本名はアルタンホヤグ・イチンノロブ。15歳で鳥取県の高校に相撲留学。高校でタイトル5冠獲得と頭角を現します。卒業後は母校のコーチとして学校に残り、実業団相撲で横綱に。その後、すぐに角界入りし、実業団横綱の特権で幕下付出10枚目格でデビュー。身長190cm、体重183kgの巨体を生かしてわずか2場所で幕下を通過、今場所から新十両として「関取」の仲間入りを果たしました。
※逸ノ城のプロフィールはこちら(日本相撲協会HPへ)
アルハンガイ県は、首都ウランバートルから400km。モンゴル語で、アルは「北」ハンガイは「自然に恵まれた土地」という意味で、青々と草が生い茂り、家畜は大きく肥え太り、モンゴルの人々が憧れる場所のひとつです。そしてアルハンガイと言えば風の旅行社の直営キャンプで、「草原露天風呂」が自慢の「そらのいえ」がある場所です。
丸々と太った家畜を食べて、立派に育った逸ノ城。
今場所もすでに勝ち越し。大器の予感です。
今後も、モンゴルの遊牧民代表として、活躍して欲しいものです。
モンゴルの人々が誇るアルハンガイの自然